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北山side
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完全に、八つ当たり
藤ヶ谷がAを好きなんじゃないかって
考えるだけで気が狂いそうになって
いつか、Aの想いが
藤ヶ谷に届けばって
ずっと思ってた
でも、それは違った
本当は
どこかで思ってたのかもしれない
上手くいかなければいいって
そんな自分にどうしようもなく腹が立った
なのにAは
そんなこと全然知らないで
いつもみたいに『みっくん』って
駆け寄ってきて
思わず、Aを抱きしめた
もう少し…このままで…
このままずっと…Aを感じていたい
『どうしたの…』
Aの優しい声に
久しぶりに感じたAの温もりに
好きだって
溢れてしまいそうになった
このまま、Aを…
「……もう、帰りな」
自分をこれ以上
抑えられるか分からない
いつか、Aを傷つけてしまうんじゃないかって
不安でいっぱいになって
怒りと、恐怖と、悲しみと
愛おしさ
感情がぐちゃぐちゃになって
俺ももう、どうしたらいいのか分からなくなって
Aに、冷たく当たってしまった
怒って出ていったAを見て
しまったって思ったと同時に
ホッとした自分がいた
このまま、Aが離れていけば
こんなにも苦しい思いをしなくて済むんじゃないかって
「…」
「…違う」
そうじゃないのに、
俺は…Aが、
好きなだけ
ただそれだけなのに…
Aを追いかけようと
Aが出ていったドアを開けようとしたら
聞こえてきたのは、藤ヶ谷の声だった
「…」
Aの嬉しそうな声が聞こえて
俺じゃないって、
君の隣に、俺はいけない
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作者名:ももみつ | 作成日時:2019年8月23日 10時