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北山side




.




にかと千賀と

たまと...藤ヶ谷と




5人で一緒に帰るけど



俺は一言も話せずに、ただ俯いていた





にかと千賀がなにやら楽しそうに話してる



それを時より突っ込みながら


たまと藤ヶ谷も楽しそうに





二「じゃあまたね」


千「ばいばい〜」


藤「じゃあね」




また、いつもの分かれ道で帰っていく皆を見送る




玉「ばいばい〜」


「...またね」




たまと、2人になれる



いつもは、嬉しいはずの帰り道も

なんだか、凄く重たくて





玉「ねぇみつ、」



「...うん」



玉「ちょっと付き合ってよ」



「え?」





たまはそう言うと


俺の手を引いて走り出した




「ちょっ...たまっ?」



問いかけても、たまは笑って


走るのをやめない





夜も近づいてきて

頬に当たる冷たい風が心地いい



走るのって、なんだか久しぶりな気がした





玉「到着〜、まだギリギリ見えるね」



「...わぁ」



玉「綺麗でしょ」





丁度日が沈む頃



海に夕日が落ちていく...





「凄く綺麗...」



玉「何かあった時、俺はいつもここに来る」





玉「元気貰えるんだよね」



「たま...」



玉「夕日が沈む時、笑ってようって」






たまの言葉を耳に


落ちていく夕日を黙って眺めた




夕日が沈むころ


俺の気持ちも不思議と落ち着いて





「ありがとうたま」



玉「い〜え〜」





そう言ってたまは、砂浜に座りだした


俺もその横に座る







玉「久しぶりにここに来た...」



玉「前に来た時は...柚月が隣にいてね」




柚月さんとたまが並んで歩く姿が想像できる




玉「あの時、知ったんだ...柚月が病気だってこと」



玉「目の前で倒れる柚月を見て...あれから、トラウマで...ここに来れなかった」





悲しそうなたまの横顔に



胸がぎゅーって、締め付けられる






そんな顔しないでよ...



たまの腰にそっと手を回す





玉「でもね...みつがいるなら、みつが一緒なら...またここに来れるって思った」



玉「ここは...柚月との、思い出の場所でもあったから」





俺が一緒なら


俺...たまの、役に立てているんだね





嬉し涙なのか、


よく分からない涙が零れそうになった




でも、もう心配かけたくないから

そっとしまって、


なのに





玉「きっとみつは、俺にとって...凄く特別な存在」




たまがそんな事言うもんだから



1度しまった涙も


溢れてくるのを止められなかった




.

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作者名:ももみつ | 作成日時:2019年7月24日 21時

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