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藤ヶ谷side




.




人見知りな俺が


誰かに話しかけるのは、凄く勇気がいった




「あ、あのっ」




誰とでも仲良くなれる


フレンドリーな宏光と違って




俺はどう話せばいいのかも、よく分からなくって




それでも、あの時のこと



ちゃんとお礼したくて





「あの時は、ありがとうっ」




それなのにさ




北「えっ?俺なんかしたっけ?ごめん、全然覚えてないっ」






宏光、何も覚えてなかったんだよ?



なんだったんだよ





あの時の笑顔はって笑




「ふふ...だよね笑」





でも、それがきっかけで



話すようになったんだよね





気づけば、



いつも隣に宏光がいて





いつからか、それが当たり前になっていった





そんなある日



宏光が、元気がない日が続いたんだ





「北山、どうしたの?」



北「...」




あの時も、中々話してはくれなくて



でも、日に日に元気のなくなっていく宏光を見て


放っておけなくて





何度も何度も、



「北山の力になりたい」



北「...藤ヶ谷」



「北山が今、何に苦しんでるのか...教えてよ」





何度目かで、



北山が、口を開いてくれたんだ





北「家、離婚するんだよね」



北「父さんとは多分...もう会えなくなっちゃうみたいで」





伝えてくれた後も



宏光は、笑ってて





もどかしくて、たまらなかった





気づいたら、宏光のこと、抱きしめてた





辛かったねって、苦しかったねって







「俺が北山を守るっ...」



北「...どうしてっ、そこまでしてくれるの?」



「北山のことが、好きだから」





.





北「待って!え、それ...」



「そう、ずっと、俺の片想いだったの笑」



北「うそ...」





.

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作者名:ももみつ | 作成日時:2019年7月24日 21時

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