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北山side




.




玉「あぁ、がやのことが好きなんだって。」



玉「...ちょっとだけね、思ってたの。このままみつが傍にいてくれたらって...」





た、ま...



俺...




玉「いいよ。俺はもう大丈夫だから」



「...っ」



玉「好きなんでしょ?」





玉「俺じゃなくて、がやのことが」





抑えていた想いが


ずっと待ってたかのように溢れ出した




「...っうん、好きっ」



「藤ヶ谷が好き...っ」




多分、ずっとずっと前から


あったんだ




ずっと...好きだった




なのに


もう...届かないところに君は行ってしまった





「...うっぁ...っ」





保健室のベッドの枕



きっとびしょびしょになってしまうんだろうなって





それでも、今の俺は


冷静にはなれなかった






今すぐに


藤ヶ谷に会いたかった





こんなにも、昨日に戻れって



思ったことないよ





藤ヶ谷と、話がしたい



藤ヶ谷と...






玉「電話は?」



「繋がらない...」



玉「...がやの行く先、本当に分からない?」



「...分からないよ」





分かるはずがないよ...






「...っ」



玉「痛む?」







頭が割れそうにいたい



でもきっと、これは何かの罰なんだろうって





俺は藤ヶ谷の変化に


気づけなかったから





.





玉「家まで送るよ」



「...」





何も、話す気になれなくて



静かに頷くと、たまは優しく微笑むんだ






俺の好きだったたまのまま






玉「大丈夫?」






家について、俺が1人家に入るのを心配そうに見つめるたま






玉「じゃ...ないよね」



玉「ちゃんと病院行くんだよー?」




手を振るたまに


微かに振り返して、家に入る





『おかえりー』



リビングから聞こえる明るい声





今、それには答えられない俺は



そっと、2階の自分の部屋に向かった





「...」




「...っふ、...ぅ...っ」






あの日の藤ヶ谷の温もりを



今でもちゃんと覚えている





冷えた身体が、その温もりを求めてしまう






「...うぁ...っ」






何度泣いても



藤ヶ谷を思い出す度に





何度だって、込み上げてくる






ねぇ藤ヶ谷...



俺は藤ヶ谷のこと...こんなにも好きだったんだね






寂しいよ



藤ヶ谷がいないと...俺、嫌だ...






.

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作者名:ももみつ | 作成日時:2019年7月24日 21時

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