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北山side
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『好きだよ』
そう伝えた瞬間、凄く、怯えた目をした藤ヶ谷を
『大事な友達だもん』
その瞬間、安堵の表情に変わった藤ヶ谷を
これ以上もう、傷つけたくないって、思ったんだ
物語を始めますか?
藤ヶ谷の選択肢は「いいえ」しかないんだ
始めてはいけない
だから、俺は、藤ヶ谷を好きになっちゃいけないんだ
俺は、藤ヶ谷にとって…
ルームメイトであり、友達…なんだから
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『…おはよ』
藤「おはよう。どう?調子は」
『うん、もう大丈夫みたい』
藤「そっか、良かった」
藤「…昨日は、ごめん。俺…変なこと言った」
『…ふふ、俺めっちゃ焦ったんだからな?藤ヶ谷急に真剣な顔でさ、俺が藤ヶ谷を好きだって?聞くもんだから笑』
藤「ごめん…」
『いや、そこはもう笑ってくれよ笑』
これでいいんだよ
これからもずっと、このまま変わらずに居られれば
『顔洗ってこよ』
そうだろ、なぁ?
泣いてんじゃ、ねーよ
涙なんか、藤ヶ谷に見せたら許さねーからな…
『…っ』
流しの取っ手を1番右に回した
顔に少し冷たい水をかけて、全部全部、流した
『…よし』
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作者名:ももみつ | 作成日時:2022年8月23日 16時