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北山side





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イルカの水浴びせタイムも、なんとか凌いでいたんだけど




ちょいちょい、水を避ける藤ヶ谷と目が合って






藤「すげぇな」




『あ…うん』





こんな無邪気な笑い方もするんだなって







油断した







藤「えっ?」




玉「みつ何してんの笑」




『ふふ、浴びた笑』






完全にレインコートが意味を成してない





やばい、こんな予定じゃなかったから

着替え持って来てない






藤「俺上着あるけど、とりあえずこれ着な?」






それからされるがままで、自分の服を脱いで、藤ヶ谷の上着を羽織った






玉「もーわたが前行こうなんていうからー」



横「んだよ、お前も乗り気だったじゃんか」





横「ごめんな?」



『ふふ、しょうがないよ』




藤「つか、服でけぇな」



『誰がちびだよ』







藤ヶ谷が笑ってる



どうやら俺はこの笑顔に弱いらしい







玉「ちょっと休憩しよ」





お腹も空いたしって、フードコーナーの一席に座っては、各々買いたいものを選びだした






なんか、すげぇいい匂い



藤ヶ谷の香りだ…





ダボダボの袖に顔を埋めたら、「寒い?」って藤ヶ谷が心配してくれた






『ううん、大丈夫』



藤「そう?」






こんなことバレたら、きっと気持ち悪がられるんだろうなって思ったから






『この服かっこいいなー』






でも、本当はちょっとだけ、浮き足立ってるんだ



嬉しいだなんて







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作者名:ももみつ | 作成日時:2022年8月23日 16時

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