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傘、初めてさした訳でもあるまいし




『ねぇ凄いこれ!雨の音がするっ』






閉じたり、開いたり



雨を飛ばして遊ぶから





「こら」






その手を止めて





「濡れちゃうでしょ」




『…太輔って、かっこいいね』




「ん?」




『なんでもない!』






宏光って、小さな子供みたい



何も知らなくて、純粋で、真っ直ぐで






たった一つの傘にも喜んで




俺はいつから、そんな気持ちをなくしてしまったんだろう






「ねぇ、」





宏光って本当に、何者?





『ん?』




「あっちに行こう。あそこはあまり、人も通らないから…」




『いいよ、太輔がよく行くとこに行きたい』






人混みのない公園



ここには、ベンチと砂場と大きな木しかない






近くに遊具がいっぱいの公園があるから、ここには人が来ない





でも、俺は小さい頃から、この公園が好きだった






『太輔…』




「あぁ…笑」




『ごめんなさい…』






傘がひっくり返って足が折れてしまってる




宏光が申し訳なさそうにするのが、なんだか可愛くて






「レインコートで来れば良かったね」




『レインコート…?』




「次からそれにしようか」




『うんっ』






おいでって、俺の傘に宏光を入れた




大きめの傘で良かった






『なんか…太輔…俺


ドキドキする』




「ん?」




『俺ね、たまに聞いたの』




「たま?」




『この気持ちはなんなのって』







それでも大人の男2人には狭い傘、宏光が見上げれば、顔なんてすぐ近くにある訳で



ふいに見上げられて、ドキッとした






『そしたら、教えてくれたんだ



それは、恋だよって






俺、太輔に、恋してるみたい…』







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ももみつ(プロフ) - わんわんさん» わんわんさんコメントありがとうございます。移行までもうしばらくお待ちください、なるべく早く更新頑張りますね^^ (2021年5月12日 23時) (レス) id: f1fbacd12f (このIDを非表示/違反報告)
わんわん(プロフ) - 楽しく読ませていただいております!更新頑張ってください!移行先で会いましょう! (2021年5月12日 7時) (レス) id: de77db628f (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ももみつ | 作成日時:2020年6月19日 22時

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