嘘つき (ページ29)

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北山side

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藤「たまどうだった？」

「うん...追い込まれてなきゃいいんだけどさ」

藤「今日も行くの？」

「連絡は、来てないけど...行こうかなって」

藤「そっか」

「藤ヶ谷も、来る？」

藤「え？」

「ほら、1人でも多い方が、たまも喜ぶかなって」

考え込む藤ヶ谷だったけど

結局、一緒に来てくれて

藤「病室は？」

「知らない」

藤「え？」

でも...こないだの所に、いないかな

...いないか

玉「みつ...？と、がやも？」

「おっ」

声のした後ろを振り向く

そこにたまがいる

なんか、少し痩せた？

もともと細い身体がさらに細く見えちゃう

玉「がやまで来てくれたの？」

藤「まぁな。元気してたか」

玉「ん？まぁまぁ笑」

意外に2人は仲がいいんだ

玉「...あのさ、」

「なに？」

玉「良かったら、柚月に、会ってくれない？」

「え？」

玉「彼女...友達に自分のこと話してないみたいでさ、お見舞いも俺と家族しか来ないんだよね」

胸が嫌にざわついた

玉「話し相手になってくれない？」

でも、

俺の答えは決まってる

「もちろん」

玉「ありがとうみつ」

藤「俺も行くよ」

玉「ありがとう」

柚月さん...か

どんな人なんだろう

玉の後ろについて

病室へ向かう

藤「大丈夫？」

「うん...」

病室について

重たいドアが開かれる

柚「裕太おかえ...あれ？」

玉「俺の友達、今下で会ってさ」

柚月さんは、俺らを見て

にっこり笑って、軽く会釈をした

玉「紹介するね。がやに、みつ」

あだ名のまま紹介するのね

なんて軽く突っ込んで

「どうも。北山宏光です」

藤「藤ヶ谷太輔です。よろしくね」

柚月さんはまた微笑んで

よろしくねっと返事をしてくれた

玉「んで、俺の...彼女の、柚月！」

たまの柚月さんを紹介する嬉しそうな顔

本当に自慢の彼女さんなんだね

柚「柚月です。ごめんなさいこんな格好で...」

「全然！」

すごく、綺麗な...女の人だった

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