嘘つき (ページ17)

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北山side

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起きると、ベッドに横になって眠っていた

「...あれ」

部屋に人気がなくて

「...藤ヶ谷...？」

隣の部屋のリビングの扉を開けると

「いい匂い」

なんだか美味しそうな匂いとともに

藤「おはよ」

「おはよ」

藤ヶ谷の姿をみつける

思わず、頬が緩んだ

藤「よく眠れた？」

「もう、ぐっすり！」

藤「それは良かった」

「でも、ソファでも良かったんだよ？」

藤「でも、ベッドもふかふかだったでしょ？」

「あ、確かに...凄いふかふかだったわ」

藤「はい。出来たよ」

並べられた朝食

「すげぇ～」

トーストにサラダにゆでたまご

それにヨーグルトまである

藤「凝ったものは出来ないけどね」

「十分だよっ、なんかホテルの朝食みたい～」

藤「それは言い過ぎ笑」

「え～？」

いーな

もう俺このままここに住みたい～笑

「なんちゃって～」

藤「...」

「藤ヶ谷？どうしたの？」

藤「あ、ちょっと考え事？笑」

「...そう？」

藤「それより、早く食べないと、そろそろ時間やばいぞ」

「え、もうこんな時間？」

時計は8時20分を指している

もうそろそろ支度しないと

あ...

藤ヶ谷、畳んでくれたんだ

丁寧に畳まれた制服を見つけた

「完璧じゃん...」

藤「早く支度しろ笑」

「どう、藤ヶ谷、俺の奥さんになるっていうのは」

冗談で言った言葉で

藤ヶ谷が悲しそうな寂しそうな

そんな顔をした

「え...藤ヶ谷...」

藤「...早く行こ」

「あ、うん...」

俺...やっちゃった...？

それから

思えば初めての2人で登校も、

どこか元気のない藤ヶ谷に

話しかけることも出来ずに、

お互い何も話さずに、学校までの長い道のりを歩いた

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