嘘つき (ページ1)

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北山side

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「も～、俺行くよー？」

『ちょっと、待ちなさいったら！』

今日から、新しい高校に通う

4月のこの時期に、転校生として

『はい、お弁当。』

母さんは、弁当を渡して緩んだネクタイをそっと直してくれた

「ありがとう、じゃあ、行ってきます」

『行ってらっしゃい！』

見慣れない街並み

まだなれない空気

なんとも言えない高揚感

楽しみだな...

事前に下見した通学路

同じ制服を着てる人が沢山いる

じゃあ...

道わからなくなってもついて行けば分かるってことだな？笑

なんて浅はかな考え

あれ...あの人、ここ曲がるんだ

あ、もしかして近道とか？

綺麗な黒髪に、

背も高くて、細くてすらっとしている男の子

腕はまくっていて、白い肌が見える

狭い道、少し歩きづらい

って、歩くの早いやん...あいつ

ここで置いてけぼりにされたら迷子になる！

長い足のあいつは、大股ですたすたと

なんとか追いつくように俺は小走りをする

「わぁっ...！」

追いつこうと必死で、前を見ていなかったせいで

止まったあいつにぶつかった

『さっきから何してんの？』

「やっ、あの」

突然で、焦ってしまい、どもってしまった

「お、俺...！今日転校して来たばっかで...」

道がよくわからないから

誰かについて行こうと思ったこと

違う道を進む君を見て、近道なのかと、ついて行ったこと

焦り口調で説明した

『...』

ちゃんと、伝わった...？

え？...聞いてました、？

『ふっ...あはは！笑』

「え...？」

『君って面白いね、俺玉森裕太って言うんだ。よろしくね』

「あ、北山です。北山宏光」

玉「ひろみつ、、おけ、じゃあみつね」

「みつ？」

玉「俺のことはたまでいいよ。皆そう呼んでるしさ」

「あ、うん。たま、」

急な展開に戸惑っていると

たまが、また大きく笑った

「なに...？」

玉「でも残念。ここは近道でもなんでもないよ」

「え？」

玉「ふふ」

「いや、ふふじゃなくて...え、まって...まさか...」

玉「さ、ぼ、り」

「...ぇえ！！！」

さ、さささ...さっ

え、まって今何時...って

もうこんな時間！

戻らなきゃ！って...ここどこ！

玉「いーじゃんいーじゃん、一緒にさぼろ」

「駄目だよ！初日だぜ！？」

初日から...遅刻だなんて...っ！

印象悪すぎるっ

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