第64話 ページ21
渚side―――
「あ、のね…気になったんだけど、赤羽君って、好きな人いる？」
マズイ場面に遭遇してしまった。
とっさに隠れてしまい、身動きが取れなくなる。
「あ…、Aちゃん本当に訊いてるよ…」
「…茅野。Aちゃんに何言ったのさ」
えへへ、と誤魔化すように笑う茅野。
一体何やってたんだよ…。
視線を2人に戻し、カルマ君の返事を待つ。
「…いるよ。好きな子」
カルマ君の答えにAちゃんはキョトンとした顔をしたが、
すぐさまパッと表情を明るくした。
「そっか。私もね、さっき気づいたんだけど、好きな人いたみたい」
少し照れたように笑うAちゃん。
カルマ君は“好きな人”という言葉に固まってしまっているみたい。
ど、どういう展開！！？
何これ！？
本当に何でこんなことに…。
チラッと茅野を見ても苦笑いを浮かべたまま視線を逸らされた。
「私ね、赤羽君が好きだったみたい」
「え……」
今更気づいたよ、なんて言って可愛いらしい笑みを浮かべる。
カルマ君とAちゃん、
すごく仲良いとは思ってたけど両思いだったんだな…。
「後、渚君や茅野ちゃん、みんなのことも好きだって気づいたの」
「……は？」
思わずコケそうになってしまった。
Aちゃんの言っている好きは“友達として”という意味らしい。
「赤羽君の好きな人って？」
「…え、あー、えっと……また今度話すよ」
「分かった。それじゃあ、おやすみ」
「ん。おやすみ」
手を振りながら部屋に戻っていくAちゃん。
「…はぁ、出てきなよ。そこにいるんだろ？」
…バレてたみたい。
「あはは…、その、カルマ君、大丈夫？」
「…大丈夫そうに見える？」
「うーん、見えない…かな」
生殺しを食らったカルマ君の心情を思えば同情したくなる。
Aちゃんは赤羽君に好意を抱いているが、それは友達として。
赤羽君とは異なる感情だ。
僕自身も、カルマ君のAちゃんに対しての好意に気づいたのは、
つい最近のことなんだけどね…。
「ご、ごめんねカルマ君。
Aちゃんと恋バナして、それで…」
「別に。Aちゃんにそういう展開を望んだ俺がバカだったよ」
「で、でもっ、カルマ君は脈アリだと思う！というか絶対脈アリだって！！」
「茅野、ちょっと落ち着いて…」
「だってAちゃんが――――」
.
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ミッキー(プロフ) - あけびさん» 私もこんな子をイメージして日々書いています(*´∀｀) (2015年4月14日 20時) (
レス) id: 72061eb485 (このIDを非表示/違反報告)
ミッキー(プロフ) - 蓮華さん» 光栄です(*´∇｀*)ありがとうございます！ (2015年4月14日 19時) (レス) id: 72061eb485 (このIDを非表示/違反報告)
あけび(プロフ) - お話面白いです！絵うまいですね(*^^*)こんな子をイメージして読んでいたので、作者さんの描写の上手さを感じました。尊敬します！頑張ってください (2015年4月12日 0時) (レス) id: 42d555bd8d (このIDを非表示/違反報告)
蓮華 - イメージぴったりで、ビックリしました♪羨ましい限りです (2015年3月20日 20時) (レス) id: 14f33ca9b8 (このIDを非表示/違反報告)
ミッキー(プロフ) - 蓮華さん» 皆様のイメージが崩れないか心配でしたが、そう言って頂くととてもありがたいです(ノ´∀｀*) (2015年3月20日 20時) (レス) id: 72061eb485 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ミッキー
| 作成日時：2014年1月16日 23時
