なぜ？ ページ4
今日も先生からプリントをもらって病院に行く。
そして受付を済ませてAの部屋に行く。
きり「A。入るよー。」
貴方『うん。』
がらりとドアを開けると頭に包帯を巻いたAとよく知った顔がいた。
なか「あ。きりやんじゃーん。」
きり「え？なんでいるの？」
ぶる「Aの友達だからだよ。」
ああ、そういうことか。
てかそんなことより、
きり「A、その包帯どうしたんだ？」
貴方『ああ、これ？昨日手術したんだ。』
きり「こけたわけじゃなかったんだ。」
貴方『失礼な。』
少し心配してしまったことを隠すために茶化す。
そんな素直になれない自分もあまり好きじゃない。
はやく好きって言わないといつ彼女がなくなるかもわからないのに。
シャ「じゃ、俺らはここで。」
スマ「じゃあな。」
きん「バイバーイ。」
そういってみんなは帰って行って病室には俺ら二人だけになった。
きり「はい、プリント。」
貴方『ありがとう。』
そういってAは解きだす。
今回はペンが止まることはなく終わった。
貴方『質問していい？』
きり「いいよ。」
何の質問かと思っているとAは衝撃的なことを言い出した。
貴方『きりやんってさ、自分がいきている意味って考えたことある？』
きり「え...」
俺が戸惑っているとAは言った。
貴方『ごめんね。いきなりこんなこと言って。私ね、たまに考えるんだ。自分がいなくなったらどうなるんだろうって。けどね、私ひとりごときがいなくなったくらいじゃ何も変わらないんだよね。
この年齢でさ、助からないって言われちゃ私のこれまでの人生は何も意味のないように感じるんだ。』
きり「そ...うかもな。」
貴方『いやー。こんな話なかむたちにはしないんだよね。けどさ、きりやんには話しちゃうんだよね。きりやんって医療に詳しそうだし。』
医療には詳しいほうだ。とは誰にも言っていないのにすごいかんだな。
貴方『だからね、知っててほしいんだよね。私の病気、あと三か月持つかどうかわかんないんだって。』
その言葉に脳天をぶち抜かれた気がした。
きり「うん。」
貴方『変な話してごめん。はい、プリント。また明日ね。』
きり「じゃあな。」
扉を閉める音がいつもより重く聞こえた。
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yurei(プロフ) - ありがとうございます！ (2018年12月2日 16時) (
レス) id: 66922ea055 (このIDを非表示/違反報告)
WT - 少ない文字数の中でこんなにも泣かせに来るなんて（僕はほぼ泣きましたｗ）すごいと思います!!それに、すごく文がまとまっていて読みやすかったです!! (2018年11月12日 20時) (レス) id: e7c8784ad3 (このIDを非表示/違反報告)
夜櫻 - このお話大好きです！ ひとつだけ、最後が『怒るからな』が『起こるからな』になってましたよ！わざとだったらすみません！ (2018年11月9日 22時) (レス) id: 575af276c5 (このIDを非表示/違反報告)
梅酒 - いい話でした！おもしろかったです。これからもがんばってください！ (2018年11月2日 21時) (レス) id: be8669dcb5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：yurei | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/WT_MT_tanpen/
作成日時：2018年10月30日 19時
