検索窓
今日:2 hit、昨日:9 hit、合計:163,918 hit

メイクヌナ ページ49

ベテランのメイクスタッフのソヨンさんがそうだった。


第一印象は恐い人。


始めて現場で会った時は口調もキツいし明らかに邪魔者扱いされた。


まぁ、本当に邪魔だったと思う。


現場を何も知らない人間がいきなり職場に現れて突っ立っているだけなんだから。


でも仕事熱心で、彼女のメイクはとても素敵だった。


メンバーをメイクしている彼女自身もかっこ良かったし、メイクされたメンバー達は…普段からかっこ良いんだろうけど…その何倍も魅力的になった。


そんな彼女をメンバー達も信頼していることは一目瞭然だった。


しばらく現場に通っていると、少しずつ現場の動きもわかるようになり、ちょっとしたことは手伝えるようになってきた。


その頃から、ソヨンさんの私に対する扱いも少しずつ変わってきて、口調は相変わらずだけど指示をくれたり話しかけてくれるようになった。


ある時、お互いしばらく時間が空いた時にたまたま一緒になり、話す機会があった。


SY「だいぶ慣れてきたみたいね」


「はい。おかげさまで」


SY「最初はぼーっとしてる人かと思ってたけど、案外動けるのね」


「ありがとうございます?」


SY「ごめんなさいね。態度悪くて。あいつらのメイクしてると色々と神経質になることも多くて…」


そう言って今まであったことを話してくれた。


ネットで好き勝手書かれたり、追っかけみたいな気持ちで入ってきちゃう新人がいたり…ソヨンさんはデビュー当時から彼らをずっと担当していて、色んなことに巻き込まれたらしい。


SY「だから初対面の人はどうしても身構えちゃうのよね」


それはそうなるだろう…。


彼らと同じように、ソヨンさんも相当な苦労をしてきたんだろう。


「私、ソヨンさんのメイク大好きです」


ずっと伝えたかったことを言ってみた。


最初から思っていたことだけど、媚を売っているだけだと思われても嫌だったし、気持ち悪いかもと思って言っていなかった。


でも今は、こうやって陰で彼らを支えてくれている人達にも、尊敬の気持ちを伝えたかった。



SY「Aさん…ありがとう」


一瞬固まったソヨンさんだったが、そう言って初めて笑顔を見せてくれた。



…めっちゃ美人だな。



「ソヨンさん…モテますよね?」



思わず聞いてしまう。


SY「は?何言ってんの。私結婚してるけど」


「え?ご結婚されてるんですか!?」


SY「そうよ。知らなかった?ミンジュンは私の夫よ」



えぇえ〜!!!誰か教えてよ!!

作者より→←彼らのチーム



目次へ作品を作る
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.6/10 (128 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
465人がお気に入り
設定タグ:BTS , 家政婦 , 防弾少年団
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:よぞら* | 作成日時:2021年12月1日 14時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。