帰る場所2 (ページ31)

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お人好し【JM】ページ31

「あの…ユンギさんは…」

説明しようとヌナが口を開く。

JM「どうせ看病もろくにしないで寝ちゃったんでしょ？」

どうしてわかるの？と言うふうに目を丸くしてから微笑むヌナ。

JM「ユンギヒョンってどこでもすぐ寝ちゃうから」

「…あ、でも看病はちゃんとしてくれたよ。おかげでだいぶ良くなった」

熱を計ってみると確かに微熱程度まで下がっていた。

JM「でもまだ無理しちゃダメだよ。今日1日はゆっくり寝てて。何か欲しいものある？」

「ううん、特にない」

確かにテーブルにはセジニヒョンやユンギヒョンが持ってきたであろう飲み物や食べ物、薬が並んでいた。

一人暮らしの女性の家にいつまでも居座るのもいかがなものかと思ったので、ヌナが横になったのを確認してから部屋を後にした。

それにしてもユンギヒョン。。

ヌナは病人だし前にテヒョンのことで問い詰めちゃったこともあったから、今日は意識して聞かないようにしていた。

でもユンギヒョンは別だ。

メンバーの気持ち知ってるのにヌナの部屋に泊まるなんて！

あれ？でももしかして…ユンギヒョンも？

色々と気になってしまった俺は、宿舎に戻ると一目散にユンギヒョンの部屋を訪ねた。

コンコンッ

YG「はい」

良かった。

寝てなかった。

中に入るとパソコンで作業中のユンギヒョンがいた。

JM「ヒョン泊まったんですね？」

単刀直入に聞く。

YG「あは。バレちった」

俺の方を見ないで言う。

JM「ヒョンはヌナのこと…どう思ってるんですか？」

椅子を回転させて俺の方に向き直るユンギヒョン。

YG「前にも言ったろ。人として好きだって。それ以上でも以下でもないよ」

JM「じゃあ泊まるなんて…他のメンバーの気持ちも考えてくださいよ！」

YG「安心しろ。何もしてねぇよ」

JM「当たり前です！」

若干興奮気味の俺に対して、ユンギヒョンはいつもと変わらず落ち着いている。

YG「泊まったことは悪かったよ。でも俺は今までも、この先もヌナとどうこうなろうとなんて思ってない。俺はBTSと音楽のことで手一杯だからな」

ユンギヒョン…。

じゃあなんで、さっきからそんなに寂しそうなんだよ。

何も言えなくなるじゃんか。

黙り込む俺の肩をポンポンッと叩くユンギヒョン。

YG「ジミナは優しすぎるんだよ。そんなんじゃこの先大変だぞ」

そう言ってまたパソコンの方を向く。

俺は言葉が見つからなくて、黙って部屋を出て行くしかなかった。