恋愛不適合者 ページ16
あの後、明日も仕事でしょとジミンさんに片付けを切り上げさせ、テヒョンさんを起こして半ば強引に2人を各自の部屋に押し込めた。
2人とも私を部屋まで送ると言って聞かなかったが、敷地内だし着いたら連絡するからと言って納得してもらった。
部屋に着いて2人に連絡すると、すぐに既読がついた。
JM“連絡ありがとう。今日は色々言っちゃってごめんね。おやすみ”
TH“大好きだよヌナ。おやすみ”
テヒョンさん相変わらずだ。
今日はやらかしちゃったな…。
セジンさんへの気持ち、皆にぶちまけちゃったし…。
寝ちゃうし…。
でも…なんだか少しスッキリしている気がする。
そしてジミンさんと話したことを思い出す。
気持ちにちゃんと向き合って…か。
私はまた誰かを好きになることが出来るんだろうか。
こんな恋愛不適合者が。
そんなことを考えながら、私はいつの間にか眠りについていた。
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
翌朝。
案の定なかなか起きてこない皆を叩き起こし、半分寝ている状態で朝食を食べさせ、なんとか支度を間に合わせて仕事に送り出す。
昨夜の非礼については、玄関で見送りながら詫びると皆笑って許してくれた。そしてセジンさんに秘密にすることも約束してくれた。
ジミンさんに至っては余計なこと口出ししてごめんねと謝ってきた。改めて優しい子だなと思う。
朝、セジンさんと顔を合わせたが、昨晩散々皆に愚痴ってしまったこともあり、恥ずかしくなってあまり顔を見れなかった。
でもセジンさんが結婚してから会う度に感じていた、胸の奥を針で刺されるような痛みは少し薄らいでいた。
その日は皆が帰ってくる前に仕事が終わり、その後も皆のスケジュールが忙しく、会わない日が続いた。
以前現場に同行した際にサセンに襲われたので、私はしばらく事務所以外の現場に行くのを控えることになっていた。
それに私も新居への荷物の搬入などで忙しかった。
ただ連絡先を交換したことにより、メンバー達から頻繁に連絡が来るようになっていた。
ご丁寧に8人の宿舎グループなるものまで作られた。
皆が連絡をくれるので会わない日も様子がわかるようになったし、以前の休暇のようにメンバーと揉めたまま会わなくなったわけではないのでだいぶ気が楽だった。
だから私は皆がこの会えない数日でどれだけ寂しがっていたか、それを励まし、フォローしていたメンバーがどれだけ大変だったか後々知ることになる。
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作者名：よぞら* | 作成日時：2021年12月1日 14時
