朝 ページ15
Aside
直哉「よ、A!おはよ」
「…おはよ、直哉」
朝、私が玄関の扉を開けると、いつも通りの笑顔の直哉が立っていた。
直哉はぎこちなく笑った私を気にせずに、「ほら、早くしないと遅れるぞー」と言って、私の手をギュッと握った。
「あっ、直哉!待って!話がっ……」
直哉「A、取り敢えず行こうぜ、な?」
「……うん、」
そしてそのまま私は直哉に引かれるがまま、学校に向かった。
その後も何度か話そうとしたが、その度に直哉に止められた。
直哉…もしかして、何を話すか薄々勘づいてるのかな…?
直哉は昔から鋭い所があるし……
直哉「A」
「ん?」
直哉「今俺のこと考えてるだろ」
「…へっ!?」
カアアッと顔が赤くなるのが分かった。
「な、な、何で…!」
直哉「相変わらず分かりやすい奴だなぁ」
そう言って直哉はどこか嬉しそうに笑った。
直哉「A、返事する前に俺のことも考えてみてくれないか?」
「えっ?」
直哉「俺も、そっちの方が嬉しいからさ」
「!……分かった……」
私がそう言うと、直哉は「ありがとな」と言って笑った。
直哉「……今だけでも、俺のこと考えてほしい」
「直哉…」
直哉「あ、A!早く行かないと遅れるぞ!」
「あ、うん!」
そう言って直哉は私の手を引いて走り出した。
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スガ - 麦カケさん» 初めまして。コメントありがとうございます。更新したりしなかったりの作者ですが、満足して頂けるように頑張っていきますので、これからも暖かく見守ってくださいませ。 (2021年1月5日 18時) (レス) id: 412a05d814 (このIDを非表示/違反報告)
麦カケ(プロフ) - こんばんは、初めまして。とても面白いです!先生と幼馴染の言動にときめきながら読みました(´。・. ・。)* 作者様にとって無理のないペースで更新頑張ってください! (2021年1月2日 22時) (レス) id: ea0439ca7f (このIDを非表示/違反報告)
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