ひと休み ページ25
私の許で治療を受けていた、黄天化と雷震子の二名をそれぞれの師父の許へ届け、私は限界まで力を使っていた反動で眠っていた。
その間に周の決起集会もあったようで、太乙から那穣が頑張っていたと報告を貰った。
私がいない所でも良くやっているようだ。
今度存分に
「Aさん、お加減はいかがですか？」
『おや、白鶴君……すぴー…』
「まだダメみたいですね」
数度、白鶴が私を訪ねてきたが、限界まで宝貝を使った結果、私は度々眠ってしまっていた。
他の人に比べて、回復しにくいのは、私が異世界の者だからだと、
仕方のない事だし、これを知っているのは彼と太上老君だけだったか…。
崑崙の皆は“そういうもの”として扱ってくれるので、ありがたい。
私が休んでいる間に、太公望たちは金鰲の
私の宝貝ではウイルスを防げても治す事はできないなぁ。
ちょっと、改造しておこう。
そうして、太公望たちが楊戩に造らせた要塞に向かってから約３ヶ月程経った頃――
私は、殷の二太子である殷郊と殷洪の乗る赤精子の黄巾力士を見送り、その足で元始天尊の許へと向かう。
「来たか、A」
そう言って迎えたのは、元始天尊と二太子の師である広成子と赤精子だった。
『呼んだのは貴方でしょう、元始天尊君。それで、私に聞きたい事があるのでは？』
「うむ。今回二太子が太公望の許へ向かったのじゃが、お主から視て彼らはどうじゃ。現時点で確定しておる事なら言えるのじゃろう？」
『…兄・殷郊君は殷に戻るでしょうね。彼は修行中も疑問を抱えていたようだからね。今こちらでできるのは、殷郊君に裏切られた後、望君が彼の宝貝について訊ねに戻ってくるから、設計図の準備でもしておく事だよ』
「ならば弟の分も渡せるようにしておくか」
「小官が作った宝貝・番天印は超強力だからな…」
「ヘッ！超強力？超強力だとよ！自画自賛かハッハッハ!!」
「キサマ小官を愚弄する気か！歯ァくいしばれ、うおりゃぁああああ」
事実じゃないのかな？と思ったが、キレた広成子の拳はくらいたくないので黙っておく。
殴られた赤精子が広成子に斬りかかるので、怒りが収まるまで二人の話を聞く事はできないだろう。
「…もう休んでよいぞ」
元始天尊も諦めたか。
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すみません。話の都合上内容を変更します
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作者名：瓜栖斗 | 作成日時：2019年7月2日 22時
