9話 ページ11
『えっと…あの?』
メ「…」
急に名前を呼ばれて、手を掴まれたから何も言わず従って着いてきたけれど流石にこれはないと思う。ずっと無言ってなに!?
『どうしたんです?』
メ「…」
『あの?』
メ「…」
『き、聞こえて……ちょっといい加減にしてよ!?なんで無言なの?連れてきたのメリオダスだよね!?』
どれだけ話しかけても全く反応してくれないメリオダスに、僕はとうとうキレた。
そもそも、無視はないと思うんだ、無視は!
メ「ふっ、あはははっ!」
『な、何が面白いの!』
こっちは本気で怒ってるというのに、僕の方を向いたメリオダスはいきなり笑いだした。
メ「いや、わりーわりーw…ふぅ…敬語のお前は嫌だったからな!ちょっと遊んだ!」
『…そうならそうって言ってよ…』
メ「だから謝っただろ?……てか、その様子だと記憶はしっかりとあるみたいだな」
『まぁ…え、メリオダス確信無しに話しかけてきたの?』
メ「んーにゃ。顔隠しながら近づいといて、自己紹介で晒した時点で何となく察しはついてたぞ!」
『あーそうですか…。』
にっしし!っと呑気に笑っているメリオダスに少しだけ疲れながら僕はその場に座り込む。
元々連れてこられたのが森の奥だったからか、草があって座った場所は案外フカフカだった。
メ「さてさてさーて。さっさと聞かせてもらおうか?抵抗なく来たって事はそういうことだろ?」
『……』
ついさっきまで笑っていたくせに、今ではそれはなりを潜め、急に真剣な顔でそう言ってくるメリオダス。
その真剣な空気が少し嫌で、メリオダスは情緒不安定なのかな〜と現実逃避をしながら隣に座ってきたこの人をしっかりと見る。
メ「ん?」
『はぁ…メリオダスからしたら僕のことなんてお見通しなの?』
メ「そりゃな!何十年一緒に居たと思ってんだ!」
『ほぼエリねぇと居ただけのくせして何言ってんの…』
メ「戦い方…ちょっとはアドバイスしただろ?」
『まぁね…』
本当に敵わないな…
そう思いながら、僕はメリオダスへの説明のために少しだけ頭の中を整理する。
『長くなるよ…?』
メ「望むところだ。アイツらも気づいたとしてそう簡単に追いかけてきたりしねぇだろうしな。」
『そーですね…じゃあ、話すよ…』
そう言って僕は話を始めた。
それは古い古いとても大切な記憶のお話。
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chika(プロフ) - コメントありがとうございます!!また、時間が空いたら続き書こうと思っているのでこれからもよろしくお願いします! (2020年11月1日 20時) (レス) id: 56c436f6ae (このIDを非表示/違反報告)
真昼の空 - 下のうち間違えました(>人<;)できませんか?これからも更新頑張ってください! (2020年11月1日 20時) (レス) id: 8540b78713 (このIDを非表示/違反報告)
真昼の空 - 面白いです!更新停止になってるんですかね??もしまだリクエスト受け付けていたらこの戦いの後に正体を明かして欲しいです!でもしってる人はあまりいないっていうか口止めしてて王都で戦うときにみんなに教えるみたいな感じはできんか?これ (2020年11月1日 20時) (レス) id: 8540b78713 (このIDを非表示/違反報告)
chika(プロフ) - すいません!忘れてました! (2020年9月29日 7時) (レス) id: 56c436f6ae (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:chika | 作成日時:2020年9月29日 0時