10話(過去のお話) ページ12
エ「紹介したい人がいるの」
エリねぇにそう言われてその人と対面した時は、正直に言おう、正気を疑ったよね…。
女神族にとってバチバチに敵対しているはずの魔神族、しかも十戒統率者ときた。何があったらそういう関係になるんだって話だ。
最初の頃はそれはもう警戒してた。何を言われようと近づかなかったし、そもそもそいつからエリねぇを引き剥がしてた。もちろん、エリねぇからは文句を言われたけど攻撃される可能性を捨てきれなかった僕はそんな事を気にする余裕なんてあるわけ無かったんだ。
エ「もう。なんでダメなの？」
『ダメに決まってるじゃん！！相手は魔神族だよ！？』
エ「でも、あの人はとても優しい人よ？」
『そんなの惑わす為の…「それはないわ」…え？』
エ「とにかく！私はあの人から離れる気はないからね！」
『えっ！ちょっとエリねぇ！？………今に見てろ…化けの皮剥がしてやる…』
何があったのか、絶対的信頼を寄せているエリねぇを説得するのは諦めて、僕は自分で敵とみなす証拠を見つけることにした。
エリねぇを邪魔せずに観察したり。1人になった所で悪さをしないか調査したり。ひたすら周りを嗅ぎ回った。それはもう気配を感知出来る相手からすればウザイぐらいに。
だけどそれは、そう長くは続かなかった。彼、メリオダスは僕の想像に反してとてもお人好しの、優しい人だったから。
それに気付かされたのはとある戦いでの事。魔神族との戦闘中、最高神の息子として昔から上へ上へと持ち上げられて来た僕はしっかりと天狗になっていた。
これぐらい簡単だ！とか思いながら戦っていたら、相手の方が何倍も上手で僕は攻撃をもろに喰らってしまった。
怪我に関しては直ぐに治せる。だけど落ちたところが悪かったんだろう。そこはまだ逃げ遅れた人のいる集落で、僕の目の前には怪我をした人間の子供とそれに着きそう大人が何人もいた。
放置して行くという選択肢なんてあるはずもなく、かと言って治しながら戦う程の事が出来るわけでも無い僕は盛大に焦った。
そんな時
「おいA！そいつら治せるな！？」
という、最近ではよく聞く少しだけ明るめの声が聞こえた。
『う、うん！』
その言葉に慌てて返事をすると、声の主であるメリオダスは「よし、敵は俺が預かるから、頼んだぞ」そう言うとこちらなんか一切見ずに翼を出して直ぐに飛んでいってしまった。
今まで散々敵だなんだと言ってきた僕を信頼しているとでも言うような態度で…。
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chika(プロフ) - コメントありがとうございます！！また、時間が空いたら続き書こうと思っているのでこれからもよろしくお願いします！ (2020年11月1日 20時) (
レス) id: 56c436f6ae (このIDを非表示/違反報告)
真昼の空 - 下のうち間違えました(＞人＜;)できませんか？これからも更新頑張ってください！ (2020年11月1日 20時) (レス) id: 8540b78713 (このIDを非表示/違反報告)
真昼の空 - 面白いです！更新停止になってるんですかね？？もしまだリクエスト受け付けていたらこの戦いの後に正体を明かして欲しいです！でもしってる人はあまりいないっていうか口止めしてて王都で戦うときにみんなに教えるみたいな感じはできんか？これ (2020年11月1日 20時) (レス) id: 8540b78713 (このIDを非表示/違反報告)
chika(プロフ) - すいません！忘れてました！ (2020年9月29日 7時) (レス) id: 56c436f6ae (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：chika | 作成日時：2020年9月29日 0時
