焦らし上手な彼氏くん (ページ10)

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10.お家では甘くなる。ページ10

【ろん】さんからのリクエストです！

「…おはよ。」

ちゅっ…。

お？今日は甘えたな日なのかも？

「おはよ！」

私は挨拶を返す。

「今日さ、なんか予定ある？」

さとみくんが聞いてきた。

私は予定ないけど、あるのかな…？

「ううん。ないけど…。なんかあるの？」

聞いてみた。

「ねぇよ？だから、今日はお家で
　ゆ～っくり、過ごす。」

あ、そーゆーことか！！

外でのデートもいいけど、
たまにはお家デートも悪くない！！

ていうかむしろ、嬉しい！

「…ご飯は…？」

「ちょっと待ってて！！」

やっぱり今日のさとみくんは甘えたさんだ。

「ねっ！！ゲームしようよ！！」

「いいよ。どしたの？珍しい。」

こうして、私達のお家デートが始まった。

『マリオカー○』を選んだ。

ソファーではなく、床に座ろうとしているさとみくんに、

「えっ？床で大丈夫…？痛くない？」

「はっ？そっちこそ何言ってんの？
　お前の席はここ。」

と言って、自分の足の間を叩いた。

えぇぇぇぇ!?む、無理だよ！
ちょー、距離近いじゃん！！
息かかっちゃうよ!?

「ほーら、早く。」

「…うん。」

『マリオカー○』を始めようとしていると、さとみくんが私の肩に顎をのせてきた。

ちょっ…！！い、息かかってる！！
恥ずかしっ…！

「ねぇ、腕上げて？」

はい？

「こう…？」

言われた通り、腕を上げると
さとみくんは自分の腕を通してきた。

「はい。下げていいよ。」

『下げていいよ。』、じゃなぁぁぁい！！

近いの！分かる!?近いの！！

『3…2…1…』

いつの間にかレースは始まっていて…

「ヤバイヤバイ！！」

こう見えて実はゲーム上手な私は
あっという間にさとみくんまでもを抜き、1位になった。

そのまま1位をキープし続け、
ラストのカーブと直線だけになったとき…

ちゅう…！

「きゃっ！！」

え？何が起こったの!?

『フィニッシュ』

え？2位に落ちてんじゃん！！

なんで!?

あの時…！！首にキスしやがった…！

私が首弱いの知ってるくせに。

「さとみくんひどい。」

「でも、嫌じゃないでしょ？」

言葉が出ない…！！

「…」

ちゅっ、ちゅっ。

ちゅぅ。

「ちょっ、さ、さとみくん！」

「黙ってて。」

何度も何度も首筋にキスを落とす。

これ以上我慢できなくなったのか、
私は床に押し倒された。

もちろんこの後のことは秘密。