021. ページ21
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『大変お世話になりました！ありがとうございました！』
やっとこれで東京生活も終わる。早く関西弁に囲まれたい…。
でもその前に打ち上げ。
既に打ち上げのお店は決まっていて、早く終わった人や芸人さん等は先にお店にいたようだ。
お店に着くと、座敷に座ったみなさんはすごく盛り上がっていた。
知ってる芸人さんに、東京に来て知り合った芸人さん、スタッフさん、みんないい感じに飲んでんな…。
どこに座ろうか悩んでいると水田さんと目が合った。
『お隣良いですか？』
水田「当たり前やん、ここ座り」
『ありがとうございます！』
席について、お酒を頼もうかと思ったけど、違う席には川西さんも河井さんもいるし、ばれたら後々大変だなと思って、結局コーラにした。
水田「ゆずるとは仲直りしたん？」
『お陰様で…』
水田「良かったやん」
『大阪帰る前に仲直り出来てよかったです、ほんまに』
水田「ちゃんと仲直りできて偉いやん」
『いや先に河井さんが謝ってくれて……ってなんか子ども扱いしてません？』
水田「いや？してへんで」
『絶対してますね！』
「してへんしてへん」なんて言いながら笑う水田さんは多分、今めちゃくちゃ上機嫌。
お酒入ってるからか。
「隣いいですか？」
『え、あ、はい、どうぞ』
そう言って隣に座ってきたのは、東京の芸人さん。
でもしゃべったことはないな…。
………待って、ぜんっぜん名前出てこうへん。
逆隣の水田さんに聞こうと思ったけど、水田さんは水田さんで他の方と喋っていて、聞ける雰囲気ではない。
………どうしよう。
周りに仲良い人もいないし…。
河井さん………は、周りに可愛い子はべらして…うわードヤ顔してるわ……。
「姫川さんだよね？お酒飲まないの？」
『あー、あんまり強くないんで。』
「へえ、ちょっとくらいいいんじゃない？俺の飲む？」
『いえ、大丈夫です。お気遣いありがとうございます。』
そう断ると、ふいに太ももに手が乗った。
さわさわと撫でられて気持ち悪い。
『え？あの、ちょっと』
「この後俺と抜けようよ」
『いえ遠慮します』
「そう言わずにさー。俺と楽しいことしよう？」
『大丈夫です』
………席を移動しようにも、空いてるところがないんだよな…。
こんなことならこなければ良かった…。
「お堅いなあ。ほらやっぱりお酒飲んだほうがいいんじゃない？」
『ほんとに大丈夫ですから。』
・・・
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作者名：KaZu | 作成日時：2021年4月26日 23時
