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「…」



目の前にある朝食を見て言葉を失う

なにかもう、素晴らしいとしか言いようの無いような

豪華な朝食だった。


今日の朝、気づいたらどこかの部屋で寝ていて

タイミングよく次男が起こしに来た。

そして現在。



「毎朝、こんな朝食だったら幸せ」


「あはは、そう言ってくれると嬉しいよ」



此方が頬を緩めると次男もほおを緩めた。

いつも怒ってばかりの印象だったが、結構笑うんだな。

そう見とれていると、走ってくる荒々しい音が聞こえ



「もこもこー!!!」



近づいたと思ったら、三男が後ろから尻尾に抱き着いてきた。



「…ん、三男」


「あ、こら宙太郎…!」


「いや、気にしなくていい。三男は元気だな。曇に似ている。次男は落ち着きがあるな」


「え、あ」


「…いただきます」



尻尾に抱き着いたままの三男と、どう答えようか迷っている次男を放って

朝食をいただいた。



「よーお、A。早起きだなぁ。年寄か」


「おはよう、曇。それからもう年寄りだ」



こちらの頭をクシャッと撫で、隣に座った曇。

その顔はまだ半分眠っていた。



「おいおい、悲しい事言うなよ。まだ生きろよ」


「誰も年寄りだから、死ぬとは言っていないと思う」


「…そーですね」



凄く迷惑そうな顔をされた。

心なしか、イラッと来たので



「それから年寄りと言ったのは御前で」



もっと続けてやろうと思ったのだが

それを曇が遮った。



「いただきまああすー!」


「…」



まぁいいや。と思いつつ味噌汁を飲む


うん、美味い。


別に自分は食べなくても生きていけそうな気がするが

この料理だったら食べたいかも。


そんな事を心の中で呟いていると

三男がこちらから離れ、朝食を食べ始めた



「そうだ、曇」


「あー?」


「お前、強いか?」


「…あったりまえだろ。曇家の長男だぜ。お兄様に敵う者はいません」


「そうか」




そこで少し、間を開けると



「後で殴らせろ」


「どういう事!?お兄ちゃん理解できない!!」


「あー…言い方間違えた。後で一回手合せみたいなのをしてほしい」


「どう間違えた…」



曇は呆れた顔をしたが

別にそれに構う事はなく、白米を口に運んだ。



「いいか、殴らせろって言うのは一方的な事だからな。お前の言いたい事と全くちが」


「次男、おかわり貰えるか」


「おい」

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明都 - 妖狐、悩んでますね……景光達との再会があるのか、気になるところです。 (2015年2月21日 14時) (レス) id: 5d47ba764e (このIDを非表示/違反報告)
不雲綺(プロフ) - 明都さん» 手合せは比良裏乱入して来たら私得です…(笑) (2015年2月14日 14時) (レス) id: 30ec80f3f5 (このIDを非表示/違反報告)
明都 - 続き読みました♪景光と妖狐の手合わせ……どちらが強かったんだろう?そして、ほのぼのな感じが良かったです。景光と妖狐達の再会はないのかな?続き楽しみです♪ (2015年2月14日 14時) (レス) id: 5d47ba764e (このIDを非表示/違反報告)
不雲綺(プロフ) - 明都さん» 餌付けです。簡単についていっちゃいますよ~(笑) (2015年2月8日 0時) (レス) id: 3c3d70d76d (このIDを非表示/違反報告)
明都 - 続きも素敵です♪景光さんに餌付けされたのね(笑)逃げてきたぽこも、可愛かったです!続き楽しみにしてます。 (2015年2月7日 13時) (レス) id: 5d47ba764e (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:不雲綺 | 作成日時:2014年9月19日 19時

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