マイペース妖狐と曇兄弟の生活。

…終… ページ39

「宙太郎も、兄貴も!!!もう飯だから戻れ!!」


「空丸のケチー」


「ちー」


「うるせえ!!」



…次男の怒号でぱっちりと目が覚めてしまった。

いや、良い事なのだろう。

眠気がある中起きるのは大変辛い事だ。うん。



「空丸、あまり大声出しちゃいけないよ」


「でも、兄貴たちが…っ」


「朝から苛々しない」


「…っはい」



……白子は大人というか

やさしいというか、そういう感じの性格なんだな。



「…曇、そろそろ退いてくれないか」


「しょうがねーなー」


「天火、Aだってまた倒れるかもしれないんだ。あまりはしゃがないように」


「うーい」



曇が退くと、自分の身が軽く感じた。

そういえば、朝食と言っていたな。

…食…。



「次男」


「ん…なんだ」


「おにぎり、が食べたい」



そう言うと、次男ではなく

曇が声を出す



「また唐突だな」


「…無理か?」


「いや、別にいいけど…」



次男は唐突な言葉に、ちょっと驚いているようだ。

しかし、何か食べたいと言うのは唐突に

いきなり思う事が多々ある

仕方ない。


…と、自分では思う。



「おいらも!!おにぎり作るッすー!!」


「宙太郎はもう朝ご飯食べてろ」


「いいじゃないか、たまには皆でつくるのも」


「し、白子さんのおにぎり…は、ちょっと…」


「んじゃあ俺も作るー!!!で、Aも!!!」


「…作り方、知らないぞ」


「空丸が教えてくれるって」


「俺なのか…」


「頼む」


「…分かったよ」



その後、景光の時、大湖の時には見たことない

形のなっていないおにぎりをいくつか見た。



＿＿終

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