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…26… ページ28

そう曇が叫んだ時に

やっと三男がおりたのか、少しだけ軽くなった

…しかし



「く、曇…?」


「なんだぁ?」



…曇が退いてくれない

それどころか、ちょっとクスクスしている


退く気がないのか

先程までは、三男が乗っていたし

無理に退かすと危ないという判断をさせてもらった

…今は違う

大人が乗っている

…振り落すくらい、平気だ。…多分。



「すまん、曇」


「あ?……ぶっ!!」



小さな声で謝ったものだから、聞こえなかったのか

こちらに顔を近づけて聞き返してきた

その時、曇の脇腹を肘で攻撃し、怯んだすきに

ずる、と曇の下から退いた



「攻撃の必要性は…っ!?」


「自分の身が軽く感じるな」


「ど、どすって言ったっすよ!?大丈夫なんすか!?」



肩を回して、涼しさを感じていると

曇が反撃を言わんばかりに



「隙ありぃっ!!!」



立っている此方の足を引っ掛け――



「ぅぐっ!!!!」


「今度はバァンッて…」



見事に転んだ此方は、顔面を床にぶつけた

は、鼻…生暖かい何かが…

…血。



「…曇。卑怯だろう」


「こんなのに卑怯も何もねぇだろ」


「…そうか」



確かに、悪戯や戦闘に卑怯などと言っていたら成り立たん。

では



「こちらは空丸を呼ばせてもらおうか」


「え゛っ」


「…鼻血を見たら、怒られるのはどちらだろうな」



軽く、手の甲で鼻血を拭き

曇に、ハッ、と笑って見せる

…今更の事なのだが、自分の性格も悪いものだ。

すると、曇は言葉を詰まらせて



「それは卑怯の度が過ぎるぞ」



ぬらりと立ち上がった曇は、喧嘩でもしたいのか

不敵に笑っていた



「…喧嘩、次男が怒らない程度ならいいだろ――」



言葉の途中で容赦ない拳が腹に入る

自分より、大きい人間の拳が

…曇の拳の一撃は大きいらしく、軽くこちらは吹っ飛んだ。

壁に叩きつけられて、ヒュッと呼吸が一瞬だけ出来なくなった



「大人げない…ケホッ」


「お前のが年上なんだろ?」



勝ったと言わんばかりに笑みを見せる曇



「そうだな。…さて」



ぶつかった壁を足で蹴って

曇にとびかかる

ココで避けられるのは想定内

次の拳を避けられるのも。


…拳、足、胴体の動きの攻撃は多分避けられる

なら

その避けると言うのを利用して…



「こんな狭い所で何してんだアンタ等!!!!!!」



いきなり日々いた次男の声に

ピタ、とこちらを曇の動きが止まる

…27…→←…25…



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明都 - 妖狐、悩んでますね……景光達との再会があるのか、気になるところです。 (2015年2月21日 14時) (レス) id: 5d47ba764e (このIDを非表示/違反報告)
不雲綺(プロフ) - 明都さん» 手合せは比良裏乱入して来たら私得です…(笑) (2015年2月14日 14時) (レス) id: 30ec80f3f5 (このIDを非表示/違反報告)
明都 - 続き読みました♪景光と妖狐の手合わせ……どちらが強かったんだろう?そして、ほのぼのな感じが良かったです。景光と妖狐達の再会はないのかな?続き楽しみです♪ (2015年2月14日 14時) (レス) id: 5d47ba764e (このIDを非表示/違反報告)
不雲綺(プロフ) - 明都さん» 餌付けです。簡単についていっちゃいますよ~(笑) (2015年2月8日 0時) (レス) id: 3c3d70d76d (このIDを非表示/違反報告)
明都 - 続きも素敵です♪景光さんに餌付けされたのね(笑)逃げてきたぽこも、可愛かったです!続き楽しみにしてます。 (2015年2月7日 13時) (レス) id: 5d47ba764e (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:不雲綺 | 作成日時:2014年9月19日 19時

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