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…22… ページ24

「にしても、雨が止みそうな気配だったのだが」


「…土砂降り」


「…当たらなかったな」



部屋から出て、空を見上げると

真っ黒で、雷の光がたまに見える

…別に、雷が怖いとかは感じる事はない

だって、此処に来る前は雷の日でも山とかで一人でいたんだから



「…雷が鳴っているというのに、曇の声は負けじと聞こえているな」


「そうだね」


「対抗心でも抱いているのか」



鼻で笑うと、白子は「かもな」と適当な同意の返事をした



「…まあ、騒がしくても、明るくて楽しいから良いのか」


「天火がああいう性格でなかったら、此処はどうなってるんだろうな」


「…三男が振り回しているんだろう」



静かな曇とは

想像もつかんな。



「…次男の仕事は減りそうだ」


「それは、空丸が楽だ」



同じく、白子も大人しい曇など浮かばなかったのか

クスッと笑った。


そこから会話は止まった。

だが、別に沈黙は苦ではないので

特に喋ろうなどと考えなかった。



「…はあ」



…何故か分からないけど、溜息を吐いて数秒空を眺めた



「…戻るか」



自室の方へと足を動かす

白子は何の一言もかけずに、困ったような笑顔をこちらに向けていた

ざあざあ、と降る雨の音を耳にしながら歩いていく


そこで、頭の中で考える。

心のどこかでひっかかっていることを。


…くもう

くもう…くもう…曇…。


何かが、引っかかる、んだよなぁ

曇の前は、大湖…

アイツとはろくに会話も出来んかったな

礼くらい言えば良かったものを

…曇神社のかかわりは、今の三兄弟と

大湖だけだろうか


もっと、深いかかわりがあったような

気がしないでもないんだよな


「…あ」

…23…→←…21…



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明都 - 妖狐、悩んでますね……景光達との再会があるのか、気になるところです。 (2015年2月21日 14時) (レス) id: 5d47ba764e (このIDを非表示/違反報告)
不雲綺(プロフ) - 明都さん» 手合せは比良裏乱入して来たら私得です…(笑) (2015年2月14日 14時) (レス) id: 30ec80f3f5 (このIDを非表示/違反報告)
明都 - 続き読みました♪景光と妖狐の手合わせ……どちらが強かったんだろう?そして、ほのぼのな感じが良かったです。景光と妖狐達の再会はないのかな?続き楽しみです♪ (2015年2月14日 14時) (レス) id: 5d47ba764e (このIDを非表示/違反報告)
不雲綺(プロフ) - 明都さん» 餌付けです。簡単についていっちゃいますよ~(笑) (2015年2月8日 0時) (レス) id: 3c3d70d76d (このIDを非表示/違反報告)
明都 - 続きも素敵です♪景光さんに餌付けされたのね(笑)逃げてきたぽこも、可愛かったです!続き楽しみにしてます。 (2015年2月7日 13時) (レス) id: 5d47ba764e (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:不雲綺 | 作成日時:2014年9月19日 19時

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