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…18… ページ20

ニコリと笑った


…その一分後



「痛い痛い痛い!!!A!!俺のだけキツく縛り過ぎじゃねえか!!」


「凄いな、気配とか…何にも気づかなかった」


「次男、終わったぞ。説教やら始めるといい」



ぎゅ、と片足を曇の背中に乗せながら

縄を引っ張る。



「…」



次男は、きょとんと

口を開きながら驚いていた



「兄貴と白子さんをこんな簡単に…」


「若造に負けるほど、衰えてない」


「あだだだっ!!まだ縛るかお前!!!」



そこで、ずっと引っ張っていた事に気付き

縄から手を離す。



「自分もまだまだ行けるな」



パタ、と曇の扇子を開く



「またお前盗んだのか!!!」


「借りただけだ」


「いや、だから…許可…」



こちらを怒鳴る曇に呆れる次男

まぁこれはこちらが悪いので、どうも言わない



「説教が終わったら返そう」


「え、ちょ」


「三男、枕などを片付けよう。手伝ってくれ」


「あい!!」


「次男はそのまま説教を」



それだけ言って、散らかった部屋を片付け始める。

後では、次男の怒号が響いた

説教の中で面白かったのが

曇と白子の扱い


まぁ調子に乗った曇が悪いのだからしょうがないが

本当に面白い


白子の時は少し声が抑え目になるのだ

他にもいろいろあるが、今は三男と部屋を片付けなくてはならないと

自分に言い聞かせ

そちらに集中した

…しようと思うのだが


どうしても説教に耳を傾けてしまう

年下に、弟に説教されている

…成人男性が


普通ならあまり面白くないことなのだろうけど

この光景がなんとなく面白かった

ただそれだけ


――こんな感じ、どこかで、なぁ…。



「…Aさん?」


「…どうした三男」


「ほっぺ、傷が…」






その言葉に、一瞬だけ怯えるも



「…大丈夫だよ」



頬を撫でて傷を消す。



「それより、その狸はいつからここにいるんだ」


「ゲロ吉っすか?いつから…なんか気づいたらいたっす!!」



三男の肩に乗っているゲロ吉の頭を撫で

ふと思う

この感じも、懐かしいな、なんか。



「…早く部屋片付けよう」



ころころ変わる、こちらの発言に置いてかれそうになりつつも



「はいっす!!」



元気に返事をした。

ちなみに、説教は続いている。

…19…→←…17…



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明都 - 妖狐、悩んでますね……景光達との再会があるのか、気になるところです。 (2015年2月21日 14時) (レス) id: 5d47ba764e (このIDを非表示/違反報告)
不雲綺(プロフ) - 明都さん» 手合せは比良裏乱入して来たら私得です…(笑) (2015年2月14日 14時) (レス) id: 30ec80f3f5 (このIDを非表示/違反報告)
明都 - 続き読みました♪景光と妖狐の手合わせ……どちらが強かったんだろう?そして、ほのぼのな感じが良かったです。景光と妖狐達の再会はないのかな?続き楽しみです♪ (2015年2月14日 14時) (レス) id: 5d47ba764e (このIDを非表示/違反報告)
不雲綺(プロフ) - 明都さん» 餌付けです。簡単についていっちゃいますよ~(笑) (2015年2月8日 0時) (レス) id: 3c3d70d76d (このIDを非表示/違反報告)
明都 - 続きも素敵です♪景光さんに餌付けされたのね(笑)逃げてきたぽこも、可愛かったです!続き楽しみにしてます。 (2015年2月7日 13時) (レス) id: 5d47ba764e (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:不雲綺 | 作成日時:2014年9月19日 19時

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