…15… ページ17
・
・
「ああ、A」
風呂上がりの自分に、次男が声をかける
「傷、大丈夫そうか?」
「…たぶん」
「た、多分って…」
「次男、こちらの目は両方ともあるか?」
そう自分でもわかるくらいに不安げに言うと、次男は予想通りきょとんとする
「な、何でそんなこと聞くんだよ…?」
次男が驚きながら問うのを無視して
ある部屋から聞こえる曇の声に耳を傾ける
「む、何やら向こうが騒がしいぞ」
「あ…っおい、人の聞いておいて無視かよ!?」
すたすたと、声のする方へ。
そして部屋の前まで行き、襖に耳を当てる
…三男の声も…
「何、やってるんだ?」
振り返ると、そこには白子。
「この中で、何やってるんだ?」
「…開けたらわかる事だろう」
「…それも、そうか…」
「…お前はすこし常識から外れているときがあるな…」
呆れ気味に言われるけど、別に本当の事だから
というか、人間でもないのに人間のやることなすことすべて理解してたら怖いのではないか?
そう思いつつ、白子が言ったように
襖を開ける
と
「おるぁあっ!!!」
ぼふっと枕が飛んできた
…まくら?
「ってあれ!空丸じゃねえのか!!」
地面に落ちた枕を見て、枕をこちらに投げたのであろう曇を見る。
…?
と首を傾げ、枕を投げられた意味を考える
「天兄ぃいっ!!今の投げ方カッコ良かったっすー!!!おいらにもやり方教えて!!」
「ぶわっはっはっ!!お兄様の事を褒めたたえたら考え――」
「兄貴!!!宙太郎!!!何やってんだ!!」
「おー!空丸!!久々にお兄ちゃんと楽しい枕投げをしy」
「しねえ」
しかし、考えても浮かばない
「つーかなんで昼間なのに布団出してんだよ!!」
「枕投げと相撲を一緒にだな…」
「馬鹿兄貴!!!また片付けることになるだろうが!!!」
「このまま夜までだしっぱでいいんだよ」
「良くねえからこうやって怒ってんだろうが!!!」
…そう言えば、三男は掃除を終えたのだろうか?
ここでこうふざけているという事は、終えたのだろう
「…それで白子」
「ん?」
「何故自分は枕を投げられたのだろう」
「あぁ、それはな――」
と、説明してくれる
その時に曇が白子に向けて枕を投げた
けれど枕を白子は上手い事掴んだ
「白子、お前も参加しろ!!外雨降っててつまんねえし!!!」
「俺は遠慮しておくよ」
「だーめ、全員参加ー」
「…自分もか?」
…けれど、何をやるんだ。
128人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「オリジナル」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
明都 - 妖狐、悩んでますね……景光達との再会があるのか、気になるところです。 (2015年2月21日 14時) (レス) id: 5d47ba764e (このIDを非表示/違反報告)
不雲綺(プロフ) - 明都さん» 手合せは比良裏乱入して来たら私得です…(笑) (2015年2月14日 14時) (レス) id: 30ec80f3f5 (このIDを非表示/違反報告)
明都 - 続き読みました♪景光と妖狐の手合わせ……どちらが強かったんだろう?そして、ほのぼのな感じが良かったです。景光と妖狐達の再会はないのかな?続き楽しみです♪ (2015年2月14日 14時) (レス) id: 5d47ba764e (このIDを非表示/違反報告)
不雲綺(プロフ) - 明都さん» 餌付けです。簡単についていっちゃいますよ~(笑) (2015年2月8日 0時) (レス) id: 3c3d70d76d (このIDを非表示/違反報告)
明都 - 続きも素敵です♪景光さんに餌付けされたのね(笑)逃げてきたぽこも、可愛かったです!続き楽しみにしてます。 (2015年2月7日 13時) (レス) id: 5d47ba764e (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:不雲綺 | 作成日時:2014年9月19日 19時