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…9… ページ11

「次男、緑茶のおかわり貰えないか」



白子に、髪の毛を拭いてもらっている間に飲み干したようだ



「あー、はいはい」



少し呆れたように笑いながら、湯呑みを受け取ると

緑茶を入れ始めた

…と、そこに曇が目に映った


自室に戻るところだろうか


ふらふら〜っとその背中を追いかける

…の前に、お茶をいただこう



「…次男は茶を入れるのがうまいな」


「ありがとう」



素直にお礼を言われると、どう反応していいか…。

そう悩んでいると、三男が曇の名前を叫ぶ声が聞こえた

…なんだ?

と首を傾げると



「いつもの事だろ、兄貴見つけて稽古とか色々ねだってんだ」


「ふぅん…」


「…Aは兄貴に勝負で勝つ自信あるか?」



適当に返事をすると、次男は変な事を聞いてきた。



「あるとも」


「即答…」



笑うと、空丸はその自信に驚いた

…自分は、どこからか曇の扇子をだしパタ、と開いた



「妖狐様だぞ、若造に負けるものか」


「あっ、それ兄貴のじゃ…」


「次男とコッチの秘密な」


「…いや、ばれるのは時間の問題…」



その開いた扇子を閉じると、自分の懐にしまった。



「てかどっから盗んだんだ」


「人聞きの悪い、借りただけだ」


「許可得たのかよ」


「…」


「そっぽ向くな!!!」



その声に、クスッと笑い

少し、真面目な顔をしてみる



「…勝てるかどうか聞いて、どうするんだ。次男」


「…そ、それは別に…何でもねえけど」


「…そうか」



それだけ言うと、緑茶を一気に飲み干す

…す、少し熱い



「くーもーうー!!!」


「あーもう、人気者は辛いぜ」


「雨の中悪いが手合せ願う」


「いきなりだなおい!!つーか自分のペース!!」



嫌そうにする曇

…でも、こういうヤツの扱いは慣れている



「曇神社十四代目当主。その強さをしかと目に焼き付けさせていただきたい」


「…しょーがねえなぁ。もうやめるとかいうのは無しだぜ」


「勿論」



そう返事をすると、襟元を掴まれ外に無理やり引きずり出される

…こういう所あるよなこういう奴って



「ってあ!?扇子がねえ!?」


「…探し物はこれか」



すっと懐から扇子をだし、曇に差し出す



「何でお前が持ってんだ!?」


「興味ない、さっさと手合せ願う」


「興味がどうのこうのじゃねえだろ」


「開始」


「あー、俺は振り回されるような奴じゃないのにー」

…10…→←…8…



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明都 - 妖狐、悩んでますね……景光達との再会があるのか、気になるところです。 (2015年2月21日 14時) (レス) id: 5d47ba764e (このIDを非表示/違反報告)
不雲綺(プロフ) - 明都さん» 手合せは比良裏乱入して来たら私得です…(笑) (2015年2月14日 14時) (レス) id: 30ec80f3f5 (このIDを非表示/違反報告)
明都 - 続き読みました♪景光と妖狐の手合わせ……どちらが強かったんだろう?そして、ほのぼのな感じが良かったです。景光と妖狐達の再会はないのかな?続き楽しみです♪ (2015年2月14日 14時) (レス) id: 5d47ba764e (このIDを非表示/違反報告)
不雲綺(プロフ) - 明都さん» 餌付けです。簡単についていっちゃいますよ~(笑) (2015年2月8日 0時) (レス) id: 3c3d70d76d (このIDを非表示/違反報告)
明都 - 続きも素敵です♪景光さんに餌付けされたのね(笑)逃げてきたぽこも、可愛かったです!続き楽しみにしてます。 (2015年2月7日 13時) (レス) id: 5d47ba764e (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:不雲綺 | 作成日時:2014年9月19日 19時

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