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「な・・・何って・・」
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「一緒に・・帰りたかったから・・・」
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カァっと熱くなる顔を隠すようにして、
頭を少しずつ下へ向ける。
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和也「俺、一回断ったじゃん。」
「そ・・そうだけど。」
和也「お前、そんなにしつこいヤツだったっけ？」
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否定はできないから、
何を言っていいか分からなくなり
俯いたままギュっと目を瞑った。
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和也「相合傘・・そんなにしてぇの？」
「・・・」
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和也「あれ・・、否定しないんだ(笑)」
「なｯ・・・」
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意地悪くそう言ったカズにぃに対して、
バっと顔を上げて反応してしまい
さらに羞恥が襲う。
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掴まれた手首から、ドキドキが伝わってしまいそうで。
そう考えると、もっと恥ずかしくて緊張して、何も言えない。
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「は・・離してっ・・」
和也「どうして？」
「・・痛い・・」
和也「ウソ。」
「う・・ウソじゃないもん。」
和也「へぇ・・」
「何・・？」
和也「・・離して欲しいの？」
「・・うん。」
和也「そう言われちゃうと、逆のことしたくなるんだけど(笑)」
「なｯ・・」
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ほら、
また私の反応見て笑って、
面白がって。
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こういうの、
すごく悔しいの。
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だから、
いっつも怒っちゃって、
それで私はカズにぃのこと傷つける。
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それも、悔しい。
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傷ついたフリするから
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だから、
悔しい。
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「っ・・・一緒に帰れないなら、もういいよｯ・・!」
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ほら、ね。
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また、こうやって怒っちゃう。
恥ずかしくて、緊張して何も言えないから。
何も言えなくなるのに、カズにぃは
いっつも平然としているから、
だから・・。
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カズにぃにとって
私なんて、
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ただの
"妹”
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だから、ほら。
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私の手首から、
体温が消えた―･･･。
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作成日時：2012年5月1日 19時
