夢の扉が開いたようです

door 1 ページ1

ヴヴーという音を立ててスマホが振動する




YouTubeからの通知だ




今日の動画はどんなのだろうと思いながらYouTubeを開いた




これは、一般人の私がYouTuberとの夢の扉を開いてしまったお話









ーーーーーー




「暑っつ〜！ちょっとどっかお店入ろ！この暑さはやばいって！」




『あ、あそこカフェじゃない？入ろ！』




この日私は友人と旅行に来ていた




しかし、旅行の時期を間違えた…。暑すぎる…！




「はぁ〜。生き返る〜！」




注文したメロンソーダを飲んだ友人がそう言った




『この暑さ、観光どころじゃないわ…暑すぎ…。時期間違えたなぁ…もう少し遅く来ればよかった』




「まじそれ…」




北海道といっても夏はやっぱり暑い




『次どこ行く？ここ行くって話してたけど、屋外じゃん？室内のいいところないかな〜？』




「ちょっと調べてみる」




大きなかき氷を食べながら、2人でどこかいい観光地はないかと、スマホに夢中になっていると




「すみませ〜ん」と声をかけられた




顔を上げるとそこに居たのは




「いきなりすみません。ちょっとお時間いいですか？」




東海オンエアのてつやだった




友人はYouTubeを見ないため、いきなり声をかけてきたてつやを不審がり




「え…なんですか？」と、冷たく答えた




『だ、大丈夫です！なんでしょうか？』




緊張で震える声を必死に隠しながら、私はそう言った




「あの、俺たちYouTuberでして…東海オンエアって言うんですけど、知ってます？」




俺たち…？




目の前にいたてつやにしか目がいっていなかったが、てつやから少し離れたところにとしみつとカメラを持った虫眼鏡を発見した




『何回かだけ、動画見た事あります』




友人はまだ不振がっているのか、何も発することなく首を横に振った




「本当ですか！ありがとうございます！ちなみに、メンバーの名前全員…分かったりします？」




『一応……。友達に東海オンエアがとても好きな子がいて教えてもらったので…。間違ってたら申し訳ないんですけど…』




本当は毎回動画見てるし、メンバーの名前なんて普通に言えるしけど、ここでめっちゃ見てます！とかファンです！とか言ったら引かれるんじゃないかって思い、つい嘘をついてしまった




「いやいや！全然大丈夫です！あの、いまちょっととある企画の撮影してて…インタビューみたいな感じで撮影してもいいですか？」




撮……影…！？

door 2→

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す