８６.指輪を運んだ人 ページ48
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｢ボスが一撃くらった…あの少年スゲーなあ。…ん？って嬢ちゃん何処へ！？｣
今、私たち以外に屋上での出入りは無かったのに、なぜ影が動くの？
部下の人の静止を聞かず移動して、塔屋の裏を確認する。
｢足跡がある…｣
そこの床には、わずかに足跡が残っていた。雨ざらしの屋上だから、塔屋の裏に埃がたまっていることは良くある。けれど不自然に埃が動き足跡があるのはあり得ない。ここに誰かがいた証拠だろう。
でもいったい誰が？
すると、バタンとドアの開閉音が聞こえ、表に急いで回ると草壁君がいた。
｢お嬢、ここにいたんですね！？書類届けようと応接室に行ったら誰もいなくて驚いたんですよ？全く、部下に聞いたから良かったものの…｣
｢それはごめんね草壁君今後は気を付けます！
…それはそうと、今入れ替わりに屋上から誰か出ていかなかった？｣
長くなりそうな草壁君のお説教を、被せぎみに謝って遮る。
｢は？…いや。誰にもすれ違わなかったが…？｣
私の質問に首を傾げて考えてくれるも、私が求める答えではなかった。
まだ校舎内にいるかもしれない。
｢A？どこ行くの？｣
｢ちょっと確認に行ってくるね。代わりに草壁君がいてくれるから！｣
｢はぁ……最終下校時刻までだよ｣
｢委員長！よろしいのですか！？｣
｢あの目は言っても聞かないよ。絶対に帰ってくるんだよ？｣
｢わかってるって、ありがとうね！｣
｢え！？おい、A！？オレはまだ許してねーぞ！(どっちもとんでもねーじゃじゃ馬かよ！)｣
許可をくれた恭弥君にお礼を言ってから、ドアに手をかける。跳ね馬がなんか言ってきたけど、気にしないで開けた。
｢Aは貴方の指図なんて受けないよ。僕のものだからね。…さて、始めようか｣
｢うわぁっ！ちょっ、待てって恭弥！｣
｢それ、気に入らないな｣
｢え！？どれのことだよ？…おわっ！(両方は荷が重いぜ、リボーン！！)｣
ちなみに、恭弥君の言っている"それ"って、恐らく名前で呼ばれることですよ、跳ね馬さん。まあ、わかんないと思うけど。
｢委員長はお嬢に甘いんですから…｣
恭弥君が跳ね馬の気を引いてくれてる間に屋上を後にする。すれ違う時、草壁君からも｢絶対ですよ？｣と念を押されて頷いて置いた。
私ってそんなに信用されてないのかな？いや、長い付き合いだから信用はされていると思う。
これはどちらかと言うと、心配かけてしまっている感じ。過剰に保護されてるみたい。
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おりひめ - このおはなしがだいすきですもういちどかいてください (2018年8月17日 20時) (
レス) id: 2de35fb714 (このIDを非表示/違反報告)
おりひめ - つづきがきになりますかいてください (2018年7月29日 17時) (レス) id: 2de35fb714 (このIDを非表示/違反報告)
あーさん - はじめまして。あーさんです！コメントを返していただくときはあーだけでお願いします(あーさんさんになるため)すごくすごく面白いです！私的に最高の設定です！！これからの更新楽しみにしています！頑張ってください！！ (2017年7月28日 13時) (レス) id: 7272f6eb3f (このIDを非表示/違反報告)
雲雀 楓 - とても面白いです！更新頑張ってください！ (2017年7月21日 15時) (レス) id: a468996f5e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：月夜に猫が一番！ | 作成日時：2017年4月14日 18時
