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｢おー…。君らの言う彼処ってのは学校の屋上のことだったのか。懐かしいな。好きな場所だぜ｣
｢だったら、ずっとここにいさせてあげるよ。這いつくばらせてね｣
恭弥君はその言葉を合図に、跳ね馬に攻撃を繰り出す。
左右のトンファーで交互にだったり、片方をフェイントにして確実に当てようとしたり、両方一緒に…とか、恭弥君の攻撃はバリエーションがとにかく豊富。それらに共通していることは、全部軽そうに見えるけど、ひどく重い一発であり、戦闘経験の無いものが当たれば、一瞬で意識を刈り取られる物だということ。
跳ね馬はそれらを、鞭を上手く使って器用に避けていく。
瞬間、タイミングを狙っていたのか、恭弥君の鋭い一撃が跳ね馬の顎に刺さりそうになる――が、跳ね馬は鞭をピンと張り、それをくい止めた。
｢へぇー…戦闘経験はあるのね｣
｢ウチのボスはスゴいだろ？｣
｢…ええ、そうですね。でも、｣
｢でも？｣
そこで言葉を止めたのは、深い意味があったのではなく、屋上の隅で人影のようなものが動いたからだ。しかし気配は感じ取れないため、気のせいだったのかもしれない。
｢いいえ。何でもありません｣
意識を恭弥君に戻す。
｢その歳にしちゃ上出来だぜ｣
｢何言ってんの？手加減してんだよ｣
恭弥君の止められた右は、逆に考えてしまえば跳ね馬の両手を封じたも同然。恭弥君は左での攻撃をいれるために踏み込むけど、反射で避けられた様子。直ぐ左足を軸に体を捻り、右のトンファーを顔に入れるも、跳ね馬の髪の毛を擦るだけだった。
｢ほーう…｣
｢しょーがねぇ｣
｢甘いね――｣
今日初めて跳ね馬が鞭を振るうも、恭弥君はあっさりと回避する。
｢死になよ……！！｣
だがその鞭は梯子によって二度ほど曲がり、恭弥君の左腕に巻き付いた。
｢おまえはまだ井の中の蛙だ。こんなレベルで満足してもらっちゃ困る｣
動きが突然制限されたことにより、沈黙する恭弥君。
｢勝負、あったか？｣
｢まだですよ。恭弥君はあんなので終わりません｣
｢ほー…。彼を知ってんのかい？｣
｢ええ。まあ｣
だってあれは、私が恭弥君と手合わせするときにいつもやってる行動だもの。あれだけなら、恭弥君は止められない。
｢もっと強くなってもらうぜ、恭弥｣
｢やだ｣
｢なっ｣
恭弥君は左腕に巻き付いた鞭を力任せに引き寄せ、右の獲物を叩き込む。
｢って…。てめーなあ！｣
あれ？跳ね馬の奥、屋上の隅。人影が動いた？
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おりひめ - このおはなしがだいすきですもういちどかいてください (2018年8月17日 20時) (
レス) id: 2de35fb714 (このIDを非表示/違反報告)
おりひめ - つづきがきになりますかいてください (2018年7月29日 17時) (レス) id: 2de35fb714 (このIDを非表示/違反報告)
あーさん - はじめまして。あーさんです！コメントを返していただくときはあーだけでお願いします(あーさんさんになるため)すごくすごく面白いです！私的に最高の設定です！！これからの更新楽しみにしています！頑張ってください！！ (2017年7月28日 13時) (レス) id: 7272f6eb3f (このIDを非表示/違反報告)
雲雀 楓 - とても面白いです！更新頑張ってください！ (2017年7月21日 15時) (レス) id: a468996f5e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：月夜に猫が一番！ | 作成日時：2017年4月14日 18時
