５９.羽化 ページ21
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｢他人の心配をしている暇があるんですか？｣
骸君の放ったそんな声に、沢田綱吉君は反応して後ろを振り向いた。そこには骸君が操っている体が２つ、近づいていた。
｢たのむ！！やめてくれ！！このままじゃ死んじゃうよ！！｣
そんな沢田綱吉君の言葉に、骸君は思案して、
｢それでいきましょう。君はその甘さゆえ、僕に乗っ取られる｣
｢え…｣
｢いいですか？君の仲間をこれ以上傷つけられたくなければ、逃げずにおとなしく契約してください｣
｢な…そ…そんな…｣
骸君の出した選択肢に、顔が青ざめる沢田綱吉君。
｢やはり迷うのですね。どのみち、君のような人間はこの世界では生き残れない。ボンゴレの１０代目には不適格です。さあ、体を明け渡してもらいましょう｣
骸君はどんどん沢田綱吉君との距離を詰めていく。残り数メートルというところで、ついに沢田綱吉君は情けない声をあげ、リボーンさんに助けを求め始めた。
｢お前は誰よりもボンゴレ１０代目なんだ｣
｢！？｣
しかし、リボーンさんはスパルタで、沢田綱吉君の顎を蹴りあげてまで、彼の気持ちを聞き出そうとした。
｢お前が気持ちを吐き出せば、それがボンゴレの答えだ｣
｢オ…オレの…きもち…？｣
答えが出てこない沢田綱吉君の代わりに、骸君が彼の気持ちを代弁するかのように語る。
｢…ちたい…｣
｢！？｣
すごく小さな声だった。
｢骸に……勝ちたい――…｣
｢ほう、これは以外ですね。だが続きは乗っ取った後に聞きましょう。君の手で仲間を葬った後にね｣
｢…こんなひどい奴に…負けたくない…こいつにだけは勝ちたいんだ!!!｣
でもその声は直ぐに大きくなり、決意の現れのように、迷いはなかった。しかし、その言葉と同時に剣を振り下ろされそうになった瞬間、
｢うわっ！？｣
何かが光を放ち、部屋を埋め尽くす勢いで壁や天井、人間にまで紐状の物が飛んできては、くっついた。
私も恭弥君も小鳥も例外ではなく、部屋にいた為に紐状の物が服や顔に付着する。
うっとうしいから、身動きが取れなくなっていた小鳥から順に取らせて貰った。
｢ああっ、レオン!!?｣
｢ついに羽化したな｣
｢羽化！？｣
｢あの時と一緒だ。ディーノが"跳ね馬"になった時とな｣
聞けば、リボーンさんが背負っていた丸い物体は形状記憶カメレオンのマユの姿だったらしく、生徒が試練を乗り越えたら羽化をして生徒専用のアイテムを吐き出すという…。なんとも言いがたいペットだな……。
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おりひめ - このおはなしがだいすきですもういちどかいてください (2018年8月17日 20時) (
レス) id: 2de35fb714 (このIDを非表示/違反報告)
おりひめ - つづきがきになりますかいてください (2018年7月29日 17時) (レス) id: 2de35fb714 (このIDを非表示/違反報告)
あーさん - はじめまして。あーさんです！コメントを返していただくときはあーだけでお願いします(あーさんさんになるため)すごくすごく面白いです！私的に最高の設定です！！これからの更新楽しみにしています！頑張ってください！！ (2017年7月28日 13時) (レス) id: 7272f6eb3f (このIDを非表示/違反報告)
雲雀 楓 - とても面白いです！更新頑張ってください！ (2017年7月21日 15時) (レス) id: a468996f5e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：月夜に猫が一番！ | 作成日時：2017年4月14日 18時
