５８.憑依弾(２) ページ20
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｢なっ…オ、オレ！！？｣
｢やはり、お前の目的は……｣
｢クフフフ、目的ではなく手段ですよ。若きマフィアのボスを手中に納めてから、僕の復讐は始まる｣
｢な…何言ってんの〜〜！？そんな〜〜っ、オレは…っ、ダメダメでいいことないって！！｣
激しく狼狽えている沢田綱吉君は、ボンゴレ１０代目の座がどれほど凄いことかわかっていないんだろう。
｢奴の剣に気を付けろ。あの剣で傷つけられると、憑依を許すことになるぞ｣
｢そ！そんな！｣
｢よくご存じで。その通りです｣
｢もっとも僕は、この行為を契約すると言っていますがね｣
骸君は、獄寺隼人君の体とビアンキさんの体をいったり来たりしながら、沢田綱吉君を翻弄しつつ傷をつけようとする。しかし、沢田綱吉君は叫びながらも勘で必死に避けていく。
｢ご…獄寺君に！？え！？ビアンキにも！？｣
骸君は痺れを切らしたのか、同時に２人の体に憑依する。すると映画館の出入り口が壊され、下の階にいた千種君と犬君がやって来た。
彼らにも、骸君が憑依している。
戦力は４対２といった状況で、一人は赤ちゃんという絶望的な図だ。
｢第二の道、餓鬼道は――…技を奪い取る能力｣
そこからは部屋のなかは酷いものだった。ダイナマイトが爆発したり、床が隆起して火柱が何本も上がったり。一瞬、火山地帯にでも来たのか？と思ってしまうほど。小鳥の目に入らないよう頑張った。
でもそれは、突如終わりを告げた。骸君の操っていた千種君の体が崩れ落ちたからだ。
｢なあに、よくあることです。いくら乗っ取って全身を支配したといっても、肉体が壊れてしまっていては動きませんからねぇ｣
｢それって…ケガで動かない体を無理矢理動かしてるってこと――…？｣
｢千種はもう少し…いけそうですね｣
｢ああ…っ、無理矢理起こしたりしたら…、ケガが…！！｣
骸君は千種君の体をゆっくりと起こす。さも当たり前のように。
こんな時でも沢田綱吉君は千種君の怪我の心配をしている。心根が優しいから、純粋に心配してるんだろうね。
｢クフフフ、平気ですよ。僕は痛みを感じませんからね｣
｢な…！何言ってんの!!?仲間の体なんだろ!!?｣
｢違いますよ。憑依したら僕の体です。壊れようが息絶えようが僕の勝手だ｣
感情を取り乱す沢田綱吉君に対して、骸君はいたって冷静に事実を告げた。
｢……な…、そんなの…おかしいよ｣
驚愕の事実を聞いたらしい沢田綱吉君の顔は、急激に血の気を失っていく。
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おりひめ - このおはなしがだいすきですもういちどかいてください (2018年8月17日 20時) (
レス) id: 2de35fb714 (このIDを非表示/違反報告)
おりひめ - つづきがきになりますかいてください (2018年7月29日 17時) (レス) id: 2de35fb714 (このIDを非表示/違反報告)
あーさん - はじめまして。あーさんです！コメントを返していただくときはあーだけでお願いします(あーさんさんになるため)すごくすごく面白いです！私的に最高の設定です！！これからの更新楽しみにしています！頑張ってください！！ (2017年7月28日 13時) (レス) id: 7272f6eb3f (このIDを非表示/違反報告)
雲雀 楓 - とても面白いです！更新頑張ってください！ (2017年7月21日 15時) (レス) id: a468996f5e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：月夜に猫が一番！ | 作成日時：2017年4月14日 18時
