番外編(雲雀生誕) ページ2
ーIfー１０年後
今日は恭弥君…いや、恭君の誕生日。
去年の私の誕生日に恭弥君と結婚して、名前の呼び方も変えて、二回目の恭君の誕生日。
だけど…プレゼントが用意できてなくて、大変困っていた。
…なので、恭君に直接欲しいものを聞こう、と思いたったのだ。
｢恭君…誕生日、おめでとう！｣
｢A、ああ…。今日は僕の誕生日か…｣
恭君は、｢もう１年たったのか…｣なんて言って、顎に片手をあてて何か考えている。
その姿に、プレゼントを用意していない自分が情けなくなり、その場にヘナヘナと座り込む。
｢だっ、だけどね恭君。プレゼントが用意できてなくて。今から、何が欲しいのか聞こうと思って…｣
｢…ふーん。まぁ、欲しい物は決まってたけどね｣
そう言った恭君は座布団から立ち上がり、私を上から見下ろす。
私は座っているので、必然的に立っている恭君を見上げる体制になる。
｢欲しい物って何…？私が出来ることなら、何でもするよ？｣
｢寧ろ、Aがいないと出来ないね。………子供｣
｢へっ！？こっ、子供！？…欲しい物って、子供なの…？｣
まるで｢当然でしょ｣って顔で、此方を見下ろす恭君。
その言葉にジワジワと顔が熱くなっていくのも、露知らず。
そのまま、恭君は言葉を続けていく。
｢そうだね…子供は、最低二人は欲しいかな。出来れば双子が良いね。僕とAの子だから絶対可愛いけど。それに、子育てに慣れてきたら三人目が欲しいね。あ、あと…｣
｢待って恭君！…そんなに急に言われても、心の準備が必要じゃないかな…？｣
いつもより饒舌になっている恭君を、真っ赤な顔で立ち上がり…必死で止める。
何で？子供が欲しいなんて素振り、一回も無かったじゃない！
｢何言ってるの？…僕は、結婚するまで我慢してただろ？
…それに、今日は僕の誕生日じゃないか。何でもするって、今言ってたじゃない。プレゼントとして貰うから、ね｣
サラリと言い放った恭君は、怪しい笑みを浮かべて、私を抱き締めた。
凄く楽しそう…。
もう、何を言っても通じなさそうだ。
｢…わっ、かった。い、今から…？｣
｢うん。当たり前でしょ。…欲しいから、出来るように頑張ってよね｣
そう耳元で囁かれ、全てを諦めた私は、恭君の背中に腕を回した…。
ーー
雲雀さん…生誕おめでとうございます。便乗して、番外編を作りましたー…。
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おりひめ - このおはなしがだいすきですもういちどかいてください (2018年8月17日 20時) (
レス) id: 2de35fb714 (このIDを非表示/違反報告)
おりひめ - つづきがきになりますかいてください (2018年7月29日 17時) (レス) id: 2de35fb714 (このIDを非表示/違反報告)
あーさん - はじめまして。あーさんです！コメントを返していただくときはあーだけでお願いします(あーさんさんになるため)すごくすごく面白いです！私的に最高の設定です！！これからの更新楽しみにしています！頑張ってください！！ (2017年7月28日 13時) (レス) id: 7272f6eb3f (このIDを非表示/違反報告)
雲雀 楓 - とても面白いです！更新頑張ってください！ (2017年7月21日 15時) (レス) id: a468996f5e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：月夜に猫が一番！ | 作成日時：2017年4月14日 18時
