３９.祭り(２) ページ48
ー
｢ほら、恭弥君。驚かれちゃったよ…｣
｢てめーら、何しに来やがった！｣
獄寺隼人君は、警戒心をむき出しにして睨み付けてくる。その横の山本武君は冷や汗を流し、｢まさか｣と言った。
｢ショバ代って、風紀委員にーー！？｣
｢活動費なんだよね…｣
｢払えないなら、屋台を潰す｣
声が聞こえて向こうの方を見ると、実際に潰されかけている屋台があった。その後の屋台の店主は、ちゃんとショバ代を払ったそうだ。
その光景をみた沢田綱吉君は、５万を恭弥君に渡して｢確かに｣と確認されていた。
少し怯えている沢田綱吉君に話しかけた。
｢気を付けてくださいね、沢田綱吉君。ひったくりの犯人探してますから、お金の管理は用心した方が良いですよ。｣
｢え！？あ、はっ、はい！！｣
恭弥君と手を繋いだまま、その場から離れ、あまり人がいない所まできて立ち止まった。
すると恭弥君は、ムスッとした表情でこっちを向き、強く手を握りしめながら、問いかけてきた。
｢別に、教えなくても良かったんじゃない？｣
｢そうかな？注意だけでも、大事だと思ったけど…｣
｢はぁ…あんまり僕以外と喋らないで。なんかイライラするから｣
あっさり答える私に、ため息をつく恭弥君。繋いでいない右手で前髪を掴み、グシャグシャとかき混ぜていた。
その直後、恭弥君の携帯の着信音がなり、前髪から手を離して携帯を取り出した。
｢…そう、わかった。そこで様子見てて。…A、神社裏の階段から回って行くよ｣
｢うん？…わかった！｣
何で前髪をかき混ぜたのか理由は分からないままだった。
通話内容は、ひったくり犯人を目撃。追いかけている男子は、頂上へ行った様子を見たそうだ。
ー
裏の階段から頂上まで来た私達は、様子を報告してくれた風紀委員の人と合流した。
｢ワオ…沢山いる。全員咬み殺した後、連行するから人手を集めておいて｣
｢へい、了解しました｣
風紀委員の人は階段を降りていく。
｢Aはここにいてね。後で迎えに来るから｣
凄く嬉しそうな目をして言う。もうひったくり犯を全員咬み殺す事しか、考えて無いみたい…
｢わかった…気を付けてね！｣
頷いた恭弥君は手を離し、トンファーを構えてひったくり犯の１人に歩いて近づき、一撃を与えた。
｢恭弥君…やっぱり凄いな…
ん！？｣
茂みの影から見ていたが…急に目線が下がった。
赤ちゃんになってしまったようだ。
ーー
ラッキーアイテム
革ベルト
ラッキーカラー
あずきいろ
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 59人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
4もぎもち(プロフ) - 月夜に猫が一番！さん» Fight!（ ・∀・）b (2017年3月18日 22時) (
レス) id: aa7e90b036 (このIDを非表示/違反報告)
月夜に猫が一番！(プロフ) - 有り難き幸せに存じますっ！コメントしてくださったのが、4もぎもち様が初めてで！今はもう、スマホに向かって土下座をしているであります(ｷﾘｯ）何と有難いことか！この三日間で続編行けるよう頑張りますφ(゜゜)ノ゜ (2017年3月18日 14時) (レス) id: efd4d6a1d2 (このIDを非表示/違反報告)
4もぎもち(プロフ) - 月夜に猫が一番！さん» もちろん更新するたびに読ませていただきます!!( ｰ`дｰ´)ｷﾘｯ (2017年3月18日 14時) (レス) id: aa7e90b036 (このIDを非表示/違反報告)
月夜に猫が一番！(プロフ) - そう言って頂けて、本当に有難いです！私の中で恭弥君は、主人公ちゃんだけに優しい、可愛い←、かっこいいの三拍子で書いております！そして、4もぎもち様にこれからも読んで頂けるように頑張ります！φ(゜゜)ノ゜ (2017年3月18日 9時) (レス) id: efd4d6a1d2 (このIDを非表示/違反報告)
4もぎもち(プロフ) - かりあ、ツーさん» 毎回楽しく読ませていただいております!恭弥くんむちゃ優しい…!!(≧∇≦)b (2017年3月18日 2時) (レス) id: aa7e90b036 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：月夜に猫が一番！ | 作成日時：2016年9月19日 22時
