EXOと神様の昔話 (ページ6)

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慣れない生活② ページ6

顔と、名前、年齢、出身、あらゆることを紙の上で知る。
けど実際に顔を合わせる機会なんてほとんどない。

それこそ数回の評価の時くらいだ。

よくわからないけどその時には難癖をつけて突っかかってくる練習生も多くて、だけど僕には本当に、相手をしている時間もなければ余裕もない。

何しろ普段関わることがないから全くと言っていいほど顔も見覚えがないし名前もわからないし。

僕がわかるのは一緒にデビューする予定の彼らだけだった。

毎回面倒でのらりくらりと躱していたらそのうちそんな人達も減って行った。

地獄のような練習生期間は本当に短くて、あっという間にデビューの時期がきた。

こんな早くデビューするなら三ヶ月も猶予くれなくてよかったのに、と今更ながら社長に文句を言いたくなったけど、死に物狂いでやったからかなんとかメニューはこなせていた。

全員が一室に集められて、デビューが告げられる。

みんなそれぞれ反応をしていたけど、僕はどういう反応をしたらいいのかわからず、とりあえずざわつくみんなを見ていた。

いろいろ説明があって、お互いの自己紹介も済んだ。
まあ僕のことを知らない人が殆どではあるけど。

はっきり言おう。
めちゃくちゃ緊張した。

二つに分かれて活動する僕たちは、KとMそれぞれの宿舎と、全員で生活する宿舎とに分かれるらしい。

宿舎での生活が始まるにあたって、部屋割り、ルール決めをしておくようにと説明を受けている間、

僕はその全てを行き来するはずだから、あまり一箇所に物を増やさない方がいいな、でもぬいぐるみは置いておきたいな、なんてことを考えていた。

初めは仲良くなるためにみんなで生活しろ、とのことだった。

すごい僕の方を見ながら言われた。

わかってますよ～。