シン様の特別な女の子のはなし �� ページ10
そこまで言うと、聞き取れたらしいメンバー達の表情が明らかに曇る。
理由は何となくわかってしまった。
『あ〜…長いですね…じゅーにねん…。』
『はい。だからシンくんが行ってしまって寂しかったです。』
『う…ごめんってば…。』
ベッキョンさんの言葉に少しの恨みを込めて返す。
もちろんシンくんに向けての恨みだ。
それを察してか彼が申し訳なさそうに謝る。
まあそれぐらいしたっていいはずだ。
私を振って韓国に行ったのだから。
これだけ長く居れば、彼を好きになるのは簡単だった。
彼はとても魅力的だし、外見も中身も素晴らしい人だけど、昔はいつも私かお兄さんの後ろをついていって、多くの友達は作ろうとしなかった。
女の私と飽きもせず一緒に遊んで、英会話もピアノもダンスも、全部私と一緒に行った。
彼のことが好きな女の子たちはたくさんいたから、隣にいる私が恨まれたりちょっかい出されたりしたことももちろんあったけど、その度に彼が守ってくれて、私を庇ってくれた。
正直、女子たちにやっかまれるのは屁でもなかったけど、シンくんが私を守ろうとしてくれるのが嬉しくて、それに甘えていた。
この世の女の子の中で、シンくんの一番は自分だとわかっていた。
だからこれから先もシンくんの一番はずっと私なのだと思っていた。
…彼から別れを告げられるまでは。
『僕、韓国で歌手を目指そうと思う。』
そう言われた時、私は夢から醒める感覚だった。
長い長い魔法がとけていくような、そんな感覚。
これから、きっと彼は私の手が届かない所へいってしまうんだろう。
たくさんの人に愛されて、その中には女の人もたくさんいて、私より彼の近くに行ける人なんてたくさんできるんだろう。
もう私が彼の隣にいることはできないんだ。
彼の中に1番の女の子はいなくなるんだ。
それがただただショックだった。
そんな私が彼に言ったのは、まるで彼の気持ちを考えていない我儘な台詞だった。
『私がシンくんのこと好きだって言ったら？韓国行くのやめる？』
『…ごめん。』
それでも私を傷つけないようにと、彼の口から優しく優しく伝えられた “ごめん” があまりにも痛くて、私はたまらず泣いてしまった。
自分勝手なことを言って彼を困らせているのは私なのに、彼はただ謝りながら私を抱きしめて背中を撫でてくれていた。
だから最後まで強がった。
彼を応援するいい女の子でいたかった。
『…シンくんが決めた道でしょ。私の言葉で止まらないで。』
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名無し87778号(プロフ) - お久しぶりでとても嬉しいです泣 小説読んでギョンスが兵役行くのがすごく寂しくなりました (2019年6月28日 1時) (
レス) id: fa16a757ec (このIDを非表示/違反報告)
xiulove(プロフ) - Twitter……気になります… (2018年9月18日 6時) (レス) id: 855436cca3 (このIDを非表示/違反報告)
照り塩(プロフ) - お待たせしました！酔っ払いシン様かけて私も楽しいです。 (2018年9月17日 23時) (レス) id: faa7a37d67 (このIDを非表示/違反報告)
照り塩(プロフ) - xiuloveさん» 酔っ払いシン様は制御不能です、、、 (2018年9月17日 23時) (レス) id: faa7a37d67 (このIDを非表示/違反報告)
マイマイ(プロフ) - 更新ありがとうございます。酔っ払いシン様可愛すぎです｡･ﾟ･(*ﾉД`*)･ﾟ･。 (2018年9月14日 6時) (レス) id: d4546e4e20 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：いちご | 作成日時：2018年7月15日 0時
