標的42 ページ45
リボーンside
ツナ達が出て行ってから、オレは風香を医療室に連れて行き、そこのベッドに半ば強制的に寝かせた。
そして、オレを生死不明のこの時代のオレだと思っている風香に、今までの事を説明した。
ボンゴレ狩りと本部が壊滅的被害を受けたことや、オレだけでなくツナと獄寺も10年バズーカに当たってこの時代に来てから過去に戻れていないことも、全てを話した。
風香は途中から俯き、唇を噛み締めて聞いていた。
「ってわけだ。ところで、なんでお前は氷漬けになってたんだ?」
「･･･」
「
風香はゆっくりと頷いた。
そして口を開こうとしたところで何かを察知したように突然その表情が強張る。
「リボーン、これを“私”に渡して」
オレにポケットから掴み出した二つの物を渡して「絶対だからね」と言った風香の姿が見覚えのある煙に包まれ、見えなくなる。
「けほっ、なんなの･･･って、リボーン?」
煙が晴れるとそこにいたのは、オレが良く知る15歳の風香だった。
#####
風香side
突然飛んで来た砲弾に成す術なく当たってしまい、煙に包まれたと思ったらいつの間にか室内、しかもベッドの上。
おまけについさっきまで行方知れずで捜していた家庭教師が私の座るベッドの傍らに置かれた椅子に座ってる･･･謎な状況だ。
「･････････お前も来ちまったのか」
リボーンがたっぷりと間を置いてそう言った所為で、私の頭はますます混乱する。
「え、何来ちまったって。･･･あれ、まさかここって･･････」
思い浮かんだ考えを否定して欲しかったのに、リボーンから返ってきたのは肯定の頷き。
「そのとーりだぞ。
───ここは10年後の未来だ」
やっぱりなの。捜しても見つからないの当たり前だ未来に行っちゃってたんだし、と私の頭の比較的冷静な部分かそんなどうでも良いことを考えた。
「───要するにアルコバレーノは大空を除いて
「簡単に言えばそーだ」
リボーンから聞いた衝撃的過ぎる話を簡潔に纏めると、この時代のことを戦い方から何まで逐一説明した所為で若干疲れているリボーンが頷いた。
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作者名：水鏡 | 作成日時：2018年8月13日 10時
