標的3 ページ5
「あれが死ぬ気のツナ･･･」
確かに強いけど、まだまだ。
委員長を倒す前に死ぬ気も解けてしまい。
と、その直後。
フラリ
「委員長が･･･ヒザついた･･･?」
ヒザをついた委員長は立ち上がろうとするけど、またすぐにバランスを崩す。
“雲雀恭弥”にあるまじき状態。
まさか。
でもあいつなら･･･。
「“トライデント･モスキート”･･･って帰ったんじゃなかったの、Dr.シャマル」
現れたのは333対の不治の病にかかっている男・Dr.シャマル。
ビアンキ姐さん絡みで何度か会ったことがある。酷い女タラシだけも“腕だけは”確か。
何を血迷ったのかこの男、免許詐称までして四月から並中の保険医になる。
それを知った時は思わず探し出して「何やってるの」と問い詰めたけど、明確な答えは得られなかった･･･けど調べてみたら何処ぞの国の王妃に手を出してたことがわかった。
無駄な事を調べさせられた腹いせも含めて、抱きつこうとしてきたシャマルの画面に容赦なくブーツの底をお見舞いした。
するとこのヤブ医者、普通に起き上がってきた。こいつ、心身共に打たれ強さはスカルさん並だったの忘れてた。
「彼が感染したのは“桜クラ病”って言ってね。桜に囲まれると立っていられなくなる」
「それと対になる病気もあるんでしょ。すぐにそれを委員長に感染させて」
「風香ちゃんがチューしてくれるなら考えても良いかな〜」
「･･･今の無かった事にして」
さすがにこいつにキスは･･･イタリアじゃキスは挨拶みたいなモノだけど･･･ディーノとかで慣れてるっちゃ慣れてるけど･･･。
何にせよ委員長は自力で帰れそうにないから、背負うのは無理でも肩くらいは貸さないと、と思って委員長の姿を探すけど･･･いない。
あんな状態でどこ行ったの!?
「あいつならもう帰ったぞ」
ああそう。
あの人が一匹狼だってことすっかり忘れてたよ。
「なら私も帰る。ああ、そうだ･･･」
私はツナ達三人の方へ視線を向ける。
ホントはこんな事したくないけど、不安要素は消しておく。
これ鉄則。
「もし、私がボンゴレ関係者だってバラしたら･･･幾ら可愛い弟弟子や後輩と言っても、容赦できないから、ね?」
「は、はいぃぃい!!」
うん、声が震えてることを除けば良い返事だ。
「じゃ、私はこれで」
(一瞬空気が凍った!?)
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作者名：水鏡 | 作成日時：2018年8月13日 10時
