風花とミルクティー 2 (ページ2)

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待ちに待っていた、Aちゃんとのデートの日。
あの後、オフの日を1日欲しいだなんて言った俺に、Aちゃんは特に拒否もせず頷いた。
断るのが苦手そうだから、なんて最初から結構図々しいことを言ったけれど、どうやらそれは正解だったらしい。

お互いに甘いものが好きだから、ということもあり、Aちゃんが前から食べたかったらしいパンケーキを食べに行くことに決めた。
ついでにタピオカも飲もうね、なんて言葉が可愛くて、メッセージが来た昨日の時点で口角が上がった。
……Aちゃんがしたいことを聞き出すまでの苦労が吹き飛ぶくらいには。

『ごめん、お待たせしました！』

そう言って、駆け寄ってきたAちゃんはカジュアルだけど女の子らしい服装だった。
顔色がいつもよりも良い気がするから、メイクもしてきてくれたみたいだ。
ナチュラルメイクとはいえ、素っぴんだというレッスンの時から印象が然して変わらないのは、やっぱり顔立ちがハッキリしているからなんだろうと思う。
だけど普段、練習着の男っぽい印象が強いから、なんとなく目が慣れない。

目「いや、大丈夫。俺、今来たから。」

『んー、疑わしいけど(笑)……ありがとう。』

目「いえ。じゃあ、行きます？」

『うん。』

歩き出せば、Aちゃんは俺の半歩後ろをついてくる。

目「ごめん、速かった？」

『あ、いや……んー、まぁ確かにリーチの差があるから、それもあるんだけど、』

目「？」

『なんとなく……隣じゃない方が良いかなって。』

目「いや、何か言われても守るんで大丈夫です。っていうか俺が隣が良いんで、もう少しスピード落とすんで並んでください。」

わざと少し強めに言う。
こういう言い方はずるいけど、しょうがない。
こうでもしないと聞き入れてくれないことはわかっているから、使えるものは使わせてもらおう。