EP58 ページ9
タオルドライしたまま部屋に戻ると
!!…驚きました
まさかキミが居るなんて…
シャワー中に換気したのでしょう
空気が入れ替わってます
包帯…お願いします
いつの間にか包帯を巻くのが上手くなってました
自分で巻いたりしてたんでしょうか
何を話せばいいか…いえ話す事もありません
キミも同じでしょう
巻き終えたならボクは横になります
向き合う事もないで…
!!一緒?キミがボクと?
どうして…いきなり…そんな…
前のように距離を取って下さい…
どうして今…なんですか…
どうして…歩み寄るんで…すか?
弱ってるボクに…
涙が…零れ落ちそうでした…
素っ気なく返事したのは小さな強がりです
その日からキミはボクの部屋にずっと居ました
何をする訳でなくただ同じ空間に一緒にいる
それだけなのに
ボクの心は少しずつ…柔らかくなりました
お構いなしにボクの部屋で絵を描く事も増え
部屋中に絵の具の匂いがします
懐かしい…
絵を描く時はいつも一緒にいました
絵の具の匂いは昔を思い出させてくれますね
無言ですが2人で夏休みの宿題に手を出し始めました
去年は…青峰君の面倒を2人で見てましたね
言葉を発せずともAも同じ事を考えてる
のがよく…分かりました
夏休み最終日にお互いの答え合わせを済ませました
明日から新学期
ボクは…学校に行かない事を前から決めていました
夏休みの課題をこなしたのは提出ではなく
自分の理解を確認する為だった
Aに意を決してあの日の事を話しました
前のキミなら話さなかった
いや話せなかった
けど…キミはボクがどん底の時にずっと傍に居てくれて…
ボクがどれだけ救われたか分かりません
だから話したいです
聞いてくれますか?
……
ショックを隠しきれないようですね
無理もないです
カレらの事が大好きなキミだから
余計に辛い…ですよね
ボクは気持ちが溢れてしまい…涙が自然と落ちました
そんなボクを優しくけれど強く抱きしめてくれました
言葉なんてなくともキミの気持ちが
伝わってきます
ボクはキミの腕の中で嗚咽を漏らしました
長く一緒に居たけれど…キミの前で
こんなに大泣きするのは初めてでしたね
それでもキミは…何も言わず抱きしめ続けてくれた
ありがとう
だからボクは決断します
バスケットを…やめます
引退式も出ませんし学校も…暫く行きません
皆勤賞がここで役に立ちました
44人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
あーちゃん - すごく面白かったです!頑張ってください (11月23日 7時) (レス) @page14 id: 332a7826dd (このIDを非表示/違反報告)
ゆかり(プロフ) - 続き気になります (2023年4月24日 21時) (レス) id: a64b7436ba (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:mipon | 作成日時:2022年6月20日 22時