深紅の君に…3

EP97 ページ5

青「…中身は？」

貴「ジャムと紅茶のセット

因みに赤司君に持たされた」

青「…はっ。余計にいらねぇ

…さつきはAと好みが似てっからな

…押し付けとく

ヒョイっと袋を持ち上げた

これでさつきと仲直りも出来て

私もアレを手土産に持って帰らないで済む

どうしようと私の勝手だ

青「…ホントAはオレの扱いが上手いな

オマエの思い通りになってんの腹立つ笑」

貴「何それ笑

さつきと仲良くやってね

じゃあWCで」

立ち去ろうとした時

青「A！」

呼び止められ振り向くと

　チュッ

頬っぺたに柔らかい感触が当たった

え…今…

青「いつも思い通りになるとは限らねぇぜ笑

赤司の報復？

望むところだ！受けて立ってやるよ！

Aを好きでいんのはそれくらい覚悟してる

じゃあなA！テツと火神に伝えとけ！

上がってこれんなら上がって来いってな」

青峰君はサッと後ろを向き来た道を戻った

貴「もちろん上がってくよ…」

私も家へ足を速めた

貴「ただいま」

黒子母「おかえりなさい

あら？桐皇？誰かに借りたのそれ？」

貴「え？あー！ジャージ！」

青峰君に借りてたジャージを返すの忘れてた

貴「…はぁ。今度偵察がてら返しに行こうっと

先にお風呂入ってもいい？」

黒子母「もちろんよ♪

テツヤはまだ帰って来ないのよ」

貴「誠凛に寄ってるんだって

さっき電話かかってきた」

お風呂に浸かりながらドコまでテツ君に話すか迷った

帝光卒業後〜現在も監視がついてる事

全て赤司君に報告されてる事

そして…洛山へ連れて行かれる話は…するべき？

赤司君に勝って優勝すれば撤回して貰える話は…？

…ううんこの話はしちゃいけない

テツ君やみんなに余計なプレッシャーはかけたくない

人の観察に長けてるテツ君の目を誤魔化すのは難しいが

これは私の中に秘めとくべきだ

黒「A？」

貴「！！テツ君！？お、おかえり！」

不意打ちに呼ばれたせいで声が上擦った

黒「ただいま

雨に濡れたんですか？桐皇のジャージがここにありますけど」

貴「少しだけね

青峰君が透けるから羽織ってろって貸してくれたの」

黒「…透ける…ですか

…部屋に居ます」

私も上がろうっと

身支度を整えてからテツ君の部屋をノックした

　トントン

黒「どうぞ」

貴「お邪魔します」

黒「髪がまだ濡れてますよ」

貴「あとで乾かそうと思って

先に部屋来ちゃった」

黒「ハァ風邪ひいたらどうするんですか？

ココ座って下さい」

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