深紅の君に…3

EP130 ページ40

花宮side

…で？大馬鹿女のお前の言い分は？

…違うって顔かよ

つーか状況判断してから決めろよ！

お前下手したら最悪な事されてたかもだぞ！？

頭を下げてきた

その姿も綺麗だと思えた

は？あの話信じたのか？

嘘だバーカ

こいつまで信じるなんて上出来なシナリオだったつーことだな

まぁ間抜け面は笑えたわ笑

唖然としてるこいつをこのままほっとくわけにいかない

バス停まで案内してやるよ

だが俺にもメリットを貰うニヤ

腰に手を回し連れて歩いた

さっきの奴らがどこで見てるか分からん

恋人らしく振る舞う

周りを警戒しながらバス停へ向かってると

！！//

オイ！変な呼び方すんな//！

あの時は仕方なく自分で言ったんだよ//

ったく！屈辱的だぜ

は？名前？

まぁ名乗ってもいいだろ

花「花宮 真」

貴「真さん…」

！！//名前で呼ばれると思わなかった

っだよ//照れんな俺//

平然を装いながら名前を聞いた

貴「黒子Aです」

Aか

ふーん結構可愛い名前なんだな

は？何真似してんだよ笑

やっぱこいつ…笑った顔いいな…

出会ったバス停につき名残惜しいのを悟られぬように

腰から手を引いた

は？礼？別にいらねぇけど

手渡されたのは…チョコだった

礼にしては小せぇだろ笑

けどさっき買えなかったから丁度いい

バスが来てAが乗り込むのを見送った

気を付けて帰れああいう奴等にも

バスの揺れにもな笑

Aは不思議な顔して乗り込んで行った

貰ったチョコを食べると運悪く甘いのだった

花「…甘」

甘ったるいんだよ…チョコもAも…

……

花『俺だ』

古『花宮か。テーピングは買えたのか？』

花『嗚呼

そっちは片付いたか？』

古『もうすぐ終わる

こっちに戻る頃には片付いてるだろう』

花『そうか。俺は直帰する

顧問に伝えとけ

荷物は明日持参する』

古『珍しいな

戻ってくると踏んでたが』

花『学校戻ってもする事ねぇだろうが

じゃあな』

電話を切り家路へ向かう

もう一度チョコを食べるとさっきよりも甘さが控えめだ

俺好みに染めていきてぇな

こんな風に誰かを想うのは初めての感覚だ

EP131→←EP129

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す