深紅の君に…3

EP128 ページ38

花宮side

あー面倒だ

確か降停に本屋があったな

店に行く前に立ち寄って月バスでも買うか

部活資料で落とせばバレないだろ笑

あいつらも読むだろうしな

何個かバス停を過ぎた後

俺と同じ高校生が乗り込んできた

上着を着ていてどこの高校かは分からない

その女子は…なんとなく目についた

…まぁ顔はタイプ…だな

つーか髪長げぇな

それなのに色艶がいい

まぁ目についただけだがな

大きくバスが揺れ

　ゴンっ

貴「イタッ」

大きな音と声が聞こえた

声の主はさっきの女子だ

まさかあの揺れで窓に頭をぶつけたのか？

ふはっ笑

そんな奴フツー居るか笑？

間抜け過ぎるだろ笑

つい笑い声が出た

間抜けな女子も降りる所が俺と同じだ

ここが最寄りなのか

まぁ二度と会わねぇだろうな

本屋へ向かい月バスを手に取る

『WC出場校着々と出揃う！

"キセキの世代"全員出場か！？』

見出しはこう書かれていた

…ちっ。どいつもこいつも"キセキの世代"と囃し立てやがって

ペラペラと立ち読みをすると

出場が決まってる4人が写っていた

生意気な奴らばっかだ

特に気に入らねぇのが

『"キセキの世代"キャプテンが開闢の帝王でもキャプテン

洛山高校 赤司征十郎』

見開きで特集を組まれてるコイツだ

ポジションも同じでマッチアップ済みだが

いちいち気に入らねぇ

腹立つ特集だが他のページはそれなりに読み応えはありそうだ

どうせ俺の金じゃねぇし

買うだけ買うか

しっかり領収書も貰い店に向か…

貴「あの！すいません！

この△△ショップって知ってますか？」

いきなり声を掛けてきたのは

さっきバスの中に居た間抜け女子だ

なんで俺に声かけんだ？

？？△△ショップ？

俺と行く場所一緒じゃねぇか

説明するにも分かりづれぇ場所だ

面倒ださっさとついて来い

黙って俺の後ろを歩いてきてる

なんとなく視線を感じるのは俺の気のせいか？

店に着いたが声掛けんてくんなよ

馴れ合うのは好きじゃねぇ

返事を聞かずに店の中へ入った

目当てのテーピングを見つけ手に取っていると

！！

おい！さっき俺が言った事忘れたか？！

まとわりついてんじゃねぇよ！

は！？お、お前もテーピングを買うだと//！？

…それならさっさと言えよバーカ

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