23話 太陽篇って言ってから6、7話経ってるけど結局太陽って誰なん?ってなってる人いらっしゃるでしょうけど、大丈夫。多分そのうち出る……かな。 ページ29
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俺は総悟の相手をするのが面倒くさくなって、食堂を出て、外に行った。空は快晴で、台風が過ぎたような空だった。9月はまだ暑くて、今すぐにもこの暑苦しい黒い隊服を脱ぎたくなった。
「暑ィ。」
そんな空を見上げると
−−ま、ありがとね。送ってくれて−−
−−まったく、覚えてろよ−−
そう笑って言うあいつの姿が浮かぶ。
「うるせぇんだよ」
ただでさえ暑いのに耳の中に響くあいつがうるさい。
数分ぼーっとして、雲が動くのを見ていた。
「そろそろ戻るか」
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「見廻りなんざ俺にさせてもサボるだけって分かってるでしょう?無駄ですぜィ」
「うるせぇ、さっさと行け」
無理やりでもいい。警察が歩いているだけでもいいのだ。
あと総悟がサボってるってのが気に食わねぇ。
「なんでィ。あんたもサボったくせに」
「仕事だっつってんだろ、しつけぇな」
それに俺は見廻りなんざする暇がない。内密に進めている仕事もある。
これから近藤さんに
「近藤さん、入っていいか?話があるんだ」
「ああ、トシか。入っていいよ」
襖を開け、そばに誰も居ないのを確認して襖を閉めた。
近藤さんはそれを見て、普通の話ではないとなんとなく分かったらしかった。普通、というのは、真選組の中で公表し、全体的に動いているものだ。
俺が今から話すことは、各隊長と監察の山崎にしか伝えていない。
「なんの話だ、トシ?」
「今俺が関わってる、吉野Aの件についてだ」
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作者名:ぐら x他1人 | 作成日時:2020年1月25日 9時