【暗殺教室】貴方が私の生きる意味【赤羽業】 (ページ6)

今日:5 hit、昨日:0 hit、合計:22,628 hit

カルマの時間ページ6

翌日。ものの見事に寝坊した私とカルマはE組へとつながる坂を上っていた。
もちろん、私とカルマの手元にはいちご煮オレが。

「これを毎日とか、地味につらいねー。」
『大丈夫、カルマ。私があなたを背負うから。』
「…それはちょっと恥ずかしいからやめてね。」
『わかった。』

カルマが疲れない良い案だと思ったんだけどな。
そんなことを考えていれば、あっという間におんぼろ校舎が見えてくる。

そこのすぐそばにある工程をカルマとともに見下ろせば、体操服を着た
E組生徒達が並んでナイフを振っていた。

しばらく見つめていれば授業が終わったようで、生徒達がこちらにやって来る。
そのうちの1人がこちらに気づいたようで、私達を見上げた。

確かあの子は…カルマと良くしゃべっていた、潮田渚だ。

「やあ、渚くん。久しぶり。」
『潮田渚。元気そうでよかった。』

私が軽く頭を下げれば潮田渚も頭を軽く下げた。
「…あ、カルマくん。帰ってきたんだ。」

そう声を漏らした潮田渚に、カルマはくすりとほほ笑んだ。
そして暗殺対象を視界に入れたカルマが、私の手を引いて向かって行く。

「へえ、あれが噂の殺せんせー？すっげ、本当にタコみたいだ。」
『カルマ、こいつはおいしそうには見えない。』
「そりゃそうでしょ。」

私の突っ込みに周りのみんながくすくす笑った。
目の前まで来た私達に、暗殺対象は指を立てた。

「赤羽業くん、朝比奈Aさんですね。
　今日から停学開けとは聞いていましたが…初日から遅刻はいけませんね。」

そういいながら顔を変色させて×をつくる暗殺対象。
その顔にカルマはまた笑った。

「あはは…生活のリズム、戻らなくて。」
『カルマは悪くない。私が寝坊したのが悪いから。』

ぼそりとフォローを私は入れた。
「ま、下の名前でAのことも気安く呼んでよ。とりあえず、よろしく。」

ほほ笑むカルマをよそに、私はポケットの中のナイフを握り締めた。
…来る。

「こちらこそ、楽しい1年にしていきましょう…っ!!」
カルマと暗殺対象が握手したその瞬間、握手していた触手がはじけ飛ぶ。

驚いた顔を見せた暗殺対象にすかさず私はまとめて3本切り落とし、
銃で追撃をかけ、カルマのサポートに徹した。

ただやはりマッハ20との情報は正しかったようだ。
すぐに後ろに下がられ、今回の成果は4本切り落としただけにとどまってしまった。