山吹が散る頃に【ぬらりひょんの孫】弐

山吹67 ページ27

会話が終わった。




リクオが出て行った。




それを確認し、窮鼠の後頭部に、重い飛び蹴りをかました。




「いったぁ！！」




豪快に椅子から転げ落ちる窮鼠を見ながら、Aは「アホか、テメエはぁ！！」と、声を張り上げた。




「窮鼠様！！」「大丈夫ですか！？」「お前、なにしやがる！！！」



など、次々に鼠の声が聞こえた。




中には、襲い掛かってくる奴がいたが、窮鼠が手を上げるとすぐ辞めた。




「姐さん…

お久しぶりです…」




頭を押さえ、仁王立ちするAを見上げる窮鼠。




「今日は、どんなご用…」




『お前、死にたいの？

それとも、殺されたい？どっち？』




窮鼠の言葉を遮り、倒れる窮鼠の前にしゃがみこみ、言う。





「どういう意味ですか…？」




『お前、殺されるよ？

あの、自称三代目さんに。どうする？』




質問の答えには、十分すぎる回答だ。




「俺は、強いっすよ…？」




そう言って、ウインクする窮鼠を無視して、Aは言う。





『いくら子猫を食う鼠でも、炎には勝てないでしょ？

意味、分かる？』





笑顔で窮鼠の胸くらを掴むA。




その光景は、何とも言い難いものだった。

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