32話 なみだ ページ32
リヴァイＳＩＤＥ＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
窓の外、嵐のような雨はやみ
暗いながらも雲の隙間から光が差してきた
ふと窓から目を離すと
Aが静かに体を起こした
俺は思わず
ガタッと椅子から腰を上げ駆け寄った
Aは少し照れたように言う
『ごめん私また寝て＿＿』
彼女の口から出たのは
またしても「ごめん」だった
「いや謝るのは俺の方だ、
悪かった、、」
俺は彼女の頬に触れて
「...Aを泣かせてばっかりだ、
本当にすまない」
『ううん、
私...突拍子もないこと、言ったよね』
「いずれ訊かされる話だ、仕方ねぇよ
...こんなに待たせたが、
正直、まだ受け入れられてはねぇんだ
...最後まで無理かもしれねぇ」
また悲しませてしまうかもしれないけれど、
本心だった
『...私もだよ、
実感わかないし、どうしていいのか分からない
、、ただ漠然と、確信だけがあって...
さっきは冷静ぶったけど
ほんとは、怖いんだ』
そうも言いながら、儚く笑う
けれど右手が震えているのだ
「強がらなくていい、素直に言え
俺も全部言う、
お前に幸せでいてほしい
今俺が思うのは
それだけなんだと、はっきりわかったんだ」
彼女は目に涙を溜めていた
『...ありがとう
私は、幸せだよ、ほんとに』
涙で途切れたと思った言葉は
また違う方向からのびてきた
『でも、怖い
消えるなんて、意味が分からない
死ぬの？元の世界にもどるの？
もう戻ってこられないの？』
思わず抱きしめても
彼女は涙声で続けた
『思い出も記憶を失って、
みんなのこと忘れちゃうかもしれない
...もうあなたを、思い出すことさえ
できなくなるかもしれない...』
「...泣いてもいい、
ただ不安は全部吐き出せ
、そんなものは
今お前を苦しませるだけだ」
その夜は、
Aはずっと泣いていたと思う
＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
ラッキーフラワー
すずらん...純粋
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 80人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「進撃の巨人」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
アルナ - 離れないでほしい更新頑張ってください！楽しみにしてます(*^▽^*)b (2018年2月9日 23時) (
レス) id: cf605af29c (このIDを非表示/違反報告)
サヤ嬢アッズーリ(プロフ) - どうか二人に、兵団の皆に奇跡の星が煌めきますように。応援してます、執筆頑張って下さい！ (2018年2月4日 21時) (携帯から) (レス) id: f4cabba140 (このIDを非表示/違反報告)
Vile - 奇跡をおこして!!
(ノ△Ｔ)
離れ離れにしないで!! (2018年1月19日 21時) (携帯から) (レス) id: 66be3b6d69 (このIDを非表示/違反報告)
レイ - 毎話、楽しみに読ませてもらってます。これからも、頑張って下さい！更新待ってます( ´ ▽ ` ) (2018年1月14日 20時) (レス) id: 56ad04eef5 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：なっちゃん | 作者ホームページ：http://triptriptrip..
作成日時：2017年5月5日 23時
