30話 感情 ページ30
いつもはあんなに熱心で、探求心にあふれ、
何にでも策を生み出すような奴なのに、
今回ばかりは
Aみたいなことを言う
いやAも普段はハンジに通ずる部分があったのに
俺の信用するこいつらがそう言うなら
俺もその言葉まで信用するしかないのでは
とまで思って
やはり胸に溜まった憤りを我慢できずに
言い返してしまった
俺はこいつらに比べるとずっとガキみたいだ
「お前らは...受け入れられもしねぇのに、
なんでそんなに冷静なんだ？
俺には諦観しているように見えるが」
ハンジの眼鏡に
窓の外の稲光がぴかっと光って反射し
その瞳が見えない
「...冷静でいられるもんか、
不安で心配で怖くて寂しくて悲しくて仕方がないよ！
大切な仲間を、友人を失うというのに
一度だって冷静でいられたことはない！
...リヴァイもそうだったろう？
あなたは周りに冷酷だと言われて
感情がないと揶揄されて
それが苦しかったことも、ないとは言わせない
だからあなたは、一人でいるのだと感じた
自分を理解してくれる人を探していた
それに仲間を失ったさみしさを
他の誰かで埋めようとした
それが、Aだった」
何も言い返せなかった
全部、事実だ
「...、それはAも一緒だ
自分を理解してくれる
そして一人ぼっちにしない人を探していた
....大切な人を失う、とわかった時の感情は
リヴァイだけのものじゃないはず
それにAは今、冷静そうに見せているだけ
強がってるんだ、
不安で心配で怖くて寂しくて悲しくて、泣いてる
似ているあなたなら分かってあげられるはずでしょ？
分かっていて、なぜ、行動しないの？」
言葉は心臓という的を射抜いていて、
じんわりと熱い血が体に染み出してくるのを感じた
感情がない、と言われてきた俺は
こうすべきではないと頭で考え続けていたから
自分の本当の感情が、分からなくなっていた
今本当にAのことを想うなら、
今すべきは
彼女がいなくなることを受け入れることではなく、
彼女のそばにいること
受け入れたとて、
運命はどうにも変わらないのなら
抗うことより、対抗策を考えるよりまず
Aを安心させてあげなくては
俺がこんなんじゃ、運命がどうなろうと
彼女は報われない
たった一年だけの奇跡でも
その幕を閉じるのは "幸せ" であるべきだ
ラッキーフラワー
すずらん...純粋
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アルナ - 離れないでほしい更新頑張ってください！楽しみにしてます(*^▽^*)b (2018年2月9日 23時) (
レス) id: cf605af29c (このIDを非表示/違反報告)
サヤ嬢アッズーリ(プロフ) - どうか二人に、兵団の皆に奇跡の星が煌めきますように。応援してます、執筆頑張って下さい！ (2018年2月4日 21時) (携帯から) (レス) id: f4cabba140 (このIDを非表示/違反報告)
Vile - 奇跡をおこして!!
(ノ△Ｔ)
離れ離れにしないで!! (2018年1月19日 21時) (携帯から) (レス) id: 66be3b6d69 (このIDを非表示/違反報告)
レイ - 毎話、楽しみに読ませてもらってます。これからも、頑張って下さい！更新待ってます( ´ ▽ ` ) (2018年1月14日 20時) (レス) id: 56ad04eef5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：なっちゃん | 作者ホームページ：http://triptriptrip..
作成日時：2017年5月5日 23時
